Workday Industry Insights Europe: プロフェッショナル サービス業界はパンデミック後の世界にどのように備えているか

先日開催された Workday のデジタル イベントで、パンデミックがプロフェッショナル サービス業界のデジタル変革のペースにどのような影響を与えたかについて、財務部門のエグゼクティブと業界アナリストが話し合いました。

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新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のパンデミックがビジネスに何か 1 つもたらしたとすれば、それは社員や顧客とのつながりを維持する上で、テクノロジーとイノベーションがいかに重要であるかをより明確にしたことです。世界的なロックダウンの間、多くの産業が突如暗礁に乗り上げましたが、デジタル テクノロジーは他の分野のビジネスを継続させるために重要な役割を果たしました。

では、プロフェッショナル サービスについてはどうでしょうか。この業界は、デジタルの実情を最も正確に把握していると考える人もいるかもしれません。OneSource Virtual 社の最高財務責任者 (CFO) である John Bax 氏と、Computer Aid 社のバイス プレジデント兼経理責任者である Derek Sager 氏は、Workday が主催したデジタル イベント Industry Insights Europe でパネル ディスカッションに参加しました。そこにテクノロジー レポーターの Kate Russell 氏も加わり、パンデミックがプロフェッショナル サービス業界のデジタル変革のペースにどのような影響を与えたかについて話し合いました。

パンデミック後の世界で成功するクラウド対応ビジネス

OneSource Virtual 社 CFO の Bax 氏が、迅速な対応によってロックダウン中でも通常通りの業務を行えたと強調しましたが、テクノロジー パートナーや Workday のお客様なら、このことを聞いても意外ではないでしょう。

「『簡単』という言葉はあまり使いたくありませんが、実際のところ、私たちにとってそれはとても簡単なことでした。私たちはクラウドの時代に生まれ、クラウドベースのソフトウェアを常に使っていました。新型コロナウイルスの発生により、ほぼ一夜にして全員が在宅で仕事をしなければならなくなったとき、私たちはオフィスにいた 800 ~ 900 人のワークフォース全体を 48 時間以内に在宅勤務に移行させました。オンプレミスで運用しているものがなければ、それはとても簡単なことなのです」と Bax 氏は言います。

Computer Aid 社のデジタル化は従来のレガシー テクノロジーからの移行でしたが、新型コロナウイルスが発生したとき、すでにクラウドに移行していたことに同組織は安堵したと Sager 氏は述べています。

「私たちは皆 30 歳を超えています。そのため、文化的にもクラウドへの移行が必要でした。同様にクライアントのクラウドへの移行をサポートしています。ここ数年、私たちは社内のすべてのアプリケーションをクラウドに移行することを目的としてきました。Workday は、まさしくクラウド移行の次なるステップでした。新型コロナウイルスが発生したとき、クラウドに移行していたことに感謝しました」と、Sager 氏は言います。

「メンバー全員が 1 年を通して 1 つか 2 つのオフィスに集まり、オンプレミスで仕事をしていた 2019 年と、1 年の 4 分の 3 の期間、全員が在宅で仕事をした 2020 年に違いはありません。例外率、エラー発生率、適時性率のいずれにも違いは見られず、私が最後に見たデータでは、むしろ結果が向上していました。そのため、レジリエンスの観点では違いに気付きませんでした」と、Sager 氏は述べています。

プロフェッショナル サービス オートメーションの導入

プロジェクト管理や人財管理の複雑さは世界的なパンデミックが起こる前から確かに存在しており、それに対処するためのプロフェッショナル サービス オートメーション (PSA) もすでに登場していました。しかし、新型コロナウイルスとオートメーションの一般的な進化により、プロフェッショナル サービス組織の働き方に対する考え方はどのように方向付けられたのでしょうか。

「世の中は、タイム・アンド・マテリアルと呼ばれる時間課金モデルから、固定入札モデルへと変化していると考えます。これに伴い、特定のスキル セットのコストを管理できることが重要になってきています。固定入札の世界では、これをしっかりとやらなければ利益を出すことはできません」

Bax 氏は次のように続けます。「Workday PSA にはスプレッドシートがなく、すべてが 1 つのシステムに統合されているため、あらゆるデータを財務、人財管理、そして請求可能なコンサルティングを行っているすべての担当者の給与計算と共有できます。これにより、仕事がはるかに楽になり、予算のミスがほとんどなくなりました。私たちは PSA システムを使用して人財の流れを確認し、仕事の収益性を把握してプランニングできるため、最終的にその仕事に収益が出ても出なくても驚くことはありません」

「新型コロナウイルスはサービス ビジネスを複雑にしていますが、その状況は決して悲惨なものではありません」

Margo Visitacion 氏 バイス プレジデント兼主席アナリスト Forrester 社

困難な状況でも需要は依然堅調

プロフェッショナル サービスの一般的なトレンドについては、Forrester 社のバイス プレジデント兼主席アナリストである Margo Visitacion 氏も Industry Insights Europe で講演を行い、サービス プロバイダに影響を与える主なトレンドについて話しました。Visitacion 氏は、新型コロナウイルスに関して、企業が 3 つのモード、すなわち「生存」、「適応」、「成長」のいずれかに分類されることを指摘しました。

彼女は、最高経営責任者 (CEO) や最高財務責任者 (CFO) が、テクノロジー支出を 5% ~ 15% 削減するよう最高情報責任者 (CIO) やビジネス パートナーにプレッシャーをかけているという調査結果を例に挙げ、プロフェッショナル サービスが直面している具体的な課題を強調しながら、パンデミックにもかかわらず、この分野には多くの好材料があると考えていることを話しました。

彼女は次のように述べています。「新型コロナウイルスはサービス ビジネスを複雑にしていますが、その状況は決して悲惨なものではありません。具体的には、設計サービスで 10%、管理サービスで 17%、法律、会計、管理、広告で 5% の削減が見込まれています。しかし、政府機関、金融、公益事業、通信、ハイテクの分野は依然として堅調です」

このことは、Visitacion 氏が提示した Forrester 社の調査からも明らかです。この調査によれば、2,678 人の回答者の半数以上が第三者のサービス プロバイダへの支出増加を予定しており、投資の縮小を予定していたのはわずか 12% でした。

顧客に価値を提供するための鍵はデジタル

多くの企業がリモートで事業を行い、デジタルへの依存度が全体的に高まる中、プロフェッショナル サービス企業は顧客に価値を提供するためにステップアップする必要があります。Visitacion 氏によれば、それは、データの一貫性の向上、データの可視性の向上、プロセスにおける財務上の遅延の削減、複数のデータソースにまたがるレポート作成機能の強化など、長年の課題をついに克服することを意味します。

Visitacion 氏は次のように述べます。「プロフェッショナル サービス企業の中には、いまだに古い方法で運営しているところがあります。これらの企業は顧客の価値よりも採算性を重視します。以前は長期的な関係があったため、採算性を重視するのが容易でした。しかし、今ではすべてのプロジェクトが入札にかけられます。企業間の競争は激しく、そのため、企業は支払った金額に対して最大限の価値を得たいと考えます」

コラボレーションの基礎となるシステム オブ レコード

Visitacion 氏は、プロフェッショナル サービス企業が社内および顧客とのコラボレーションを強化するためには、分断されたシステムからの脱却が必要であるとし、機会に迅速に対応するために、顧客データ (顧客関係管理) とビジネス知識 (エンタープライズ リソース プランニング)、そしてプロジェクト管理情報 (プロジェクト ビジネス オートメーション) を統合した業務に関する単一のシステム オブ レコードが必要であると語りました。

「すべてが分断された状況では、どのようなことが起こるでしょうか。それは遅延です。適切な情報を見極めるのに時間がかかり、正しい意思決定に遅れが生じてしまうのです。お客様にサービスを提供するためのよりよい方法を見つけなければなりません。プロジェクト ビジネス オートメーションはこの分断を取り除き、サービス ビジネスを運営するためのあらゆる要素を明確にします。財務、プロジェクト管理、経費、パイプライン、リソース、コラボレーションなどの要素が、単一の一元化されたリポジトリやプラットフォームに登録されます」

Industry Insights Europe の別のエキスパートによるパネル ディスカッションでも、PwC 社のパートナーである Prasun Shah 氏が、質の高い、サイロ化されていないデータを提供することの必要性を強調しました。

「リソースへの投資、スキル セット獲得のための他社の買収、顧客満足度に関すること、顧客との全体的な関係がどのような状態にあるかなど、その内容にかかわらず、さまざまな意思決定を十分な情報に基づいて自信を持って適切に行うにはどうすればよいのでしょうか。これらすべてを統合し、現在の状況を正確に把握しているという自信を持てることは、今でも非常に重要だと思います」と、Shah 氏は述べています。

オンデマンドの Workday Industry Insights Europe では、Workday のお客様やパートナー、業界エキスパートの話をさらにお聞きいただけます。

1 Forrester 社、『Global Business Technographics® Business And Technology Services Survey, 2019』