CEO の革新的な成長戦略を支える CIO

最近の調査から、最高経営責任者 (CEO) が最高情報責任者 (CIO) の役割に期待を寄せている現状と、企業戦略におけるデジタル ディスラプションを引き起こすようなテクノロジーの重要性を読み取ることができます。

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今日の企業は、従来の競合他社だけでなく、新たに参入した企業などからの絶え間ないプレッシャーにさらされています。市場での成功と成長を維持するには、イノベーションとアジリティ、そして変化を進んで受け入れる姿勢が必要です。ディスラプションによってもたらされる変化に適切に対応できれば、市場でのリーダーシップ、財政的な安定、そして長期的な成長が約束されます。

企業目標を達成するために、CEO は他の経営幹部のサポートと参加を必要としています。また特に CIO には、企業の効率性と競争力を高める革新的なテクノロジー ソリューションを導入してくれることを期待しています。

デジタル ディスラプションの機会の見極めと推進

IT 部門における日々の業務やチーム管理の必要性は依然として変わりませんが、これに加え CIO には、顧客の開拓方法や顧客とのコミュニケーション方法を変革するデジタル戦略の策定が求められるようになってきました。これには、企業の変革を支援し、デジタル ビジネスの機会を活用して、CEO が主導する成長に向けた取り組みをサポートすることなどが含まれます。

CEO は、スピードと効率性が競合他社との決定的な差別化要因になると考えており、ビジネスとテクノロジーに関する目標の照準をしっかりと合わせて、市場への迅速な製品の投入を支援するのが CIO の役割であると見なしています。

IBM 社は、グローバル経営層スタディ『境界線の再定義』という調査を実施し、21 か国 5,000 人以上の経営幹部の意見を収集しました。調査からは、とりわけ、CEO が CIO の役割に期待を寄せている現状と、企業戦略におけるデジタル ディスラプションを引き起こすようなテクノロジーの重要性を読み取ることができます。

たとえば、市場のリーダーである CEO たちの 58% が、徐々に改善を行うだけではなく、破壊的イノベーションも追求していることがわかりました。CEO は、スピードと効率性が競合他社との決定的な差別化要因になると考えています。そのため、ビジネスとテクノロジーに関する目標の照準をしっかりと合わせて、市場への迅速な製品の投入を支援するのが CIO の役割であると見なしています。

こういった現状もあり、CIO は、ディスラプションを活かして企業の運営方法を改善していく取り組みの先頭に立つようになってきました。適切なビジネス ソリューションを見極めて導入することで、企業全体での業務の委任、完了、評価のやり方を変えることができます。

モバイル、クラウドベース、ユーザー中心といった新しく革新的なソリューションにより、テクノロジーの利用率が高まり、ビジネス目標への取り組み方をより深く理解できる環境が構築されます。一方でクラウドは、IT インフラ管理のコストや手間がかからず、IT 部門がより戦略的で成長に貢献する業務に専念できるため、ビジネス管理の方法の新しい標準としてますます注目を集めています。

イノベーションの影響を評価する

IBM 社の調査では、テクノロジーに関する意思決定と戦略をめぐる経営幹部の見解を次のように説明しています。「過去 10 年で最も注目すべき動向の 1 つは、CEO がテクノロジーを重視する度合いが高まったことです。10 年前の調査では、企業に影響を与えると考えられる最も重要な外的要因として、テクノロジーが 6 番目に挙げられていました。現在では、テクノロジーは常に彼らの関心事項のトップに挙げられています」

CIO は自社のワークフォースと顧客やパートナーの両方について、その属性や行動を把握する必要があります。

テクノロジーへの注目度が増していることは、IT 部門にとってはもちろん良い傾向ですが、CEO はエンドユーザー エクスペリエンスを重視しがちです。彼らは、モバイル アプリケーションや使いやすい Web サイトなど、より多くの潜在顧客にリーチできるものであれば、それは成長を後押しするソリューションであると考えます。しかし、CEO は新しいソリューションが及ぼす影響の全体像を把握しておらず、それが社内に与える影響についての視点が欠けている場合があります。顧客にとっては良いソリューションであっても、既存の IT アーキテクチャと共存させるうえで必ずしも妥当なソリューションであるとは限りません。また、必要に応じてアプリケーションを設定できる柔軟性や、サービス、データ、アプリケーションを統合できる機能といったものが、そのような顧客中心の目標にとっても役に立つものであるということを直感的には理解できないかもしれません。

したがって、CIO はイノベーションの影響と、それがビジネス目標にどの程度合致しているかを評価する必要があります。また、自社のワークフォースと顧客やパートナーの両方について、その属性や行動を把握することも求められます。IT アーキテクチャを適切に構成するには、顧客やサードパーティーだけでなく、社内のステークホルダーのニーズも満たす最適なテクノロジー基盤を備えなければなりません。長期的なメリットは短期的なディスラプションを積極的に受け入れることで得られる、ということを十分に理解している CIO の指揮のもとでのみ両者のニーズのバランスを取ることができます。

企業が変化やディスラプションにどう対応するかは、それらがもたらす困難を乗り越えられるかどうかの分かれ目となるかもしれません。CIO は、ディスラプションがもたらす今後の可能性を企業が見通せるように支援し、次に押し寄せるどのような変化にも備えられるようなテクノロジー戦略を推進することが求められています。

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