グローバル調査: CIO と CFO の強力なパートナーシップが導くビジネスの成功
Workday が最近実施した最高情報責任者 (CIO) と最高財務責任者 (CFO) に関するグローバル調査によると、財務部門と緊密に連携できれば、IT リーダーは新たなテクノロジーについてアドバイスを提供し、財務のデジタル トランスフォーメーションを実現できる可能性が高まることが明らかになりました。
Workday が最近実施した最高情報責任者 (CIO) と最高財務責任者 (CFO) に関するグローバル調査によると、財務部門と緊密に連携できれば、IT リーダーは新たなテクノロジーについてアドバイスを提供し、財務のデジタル トランスフォーメーションを実現できる可能性が高まることが明らかになりました。
目まぐるしく変化する今日のビジネスの世界で企業が望むことは、不透明な未来への舵取りを CIO が担ってくれることです。CIO はスピードと正確さをもって臨機応変に対応できるよう、社内にツールを整備し、社員にスキルを身に付けさせなければなりません。また、新しい価値を創出するには、データを活用し、運用していく必要があります。
Workday が財務と IT のシニア リーダーを対象に実施した最新のグローバル調査「CFO と CIO のパートナーシップ: ERP を活用した財務変革への道筋」によると、IT がコスト センターから価値創出の源泉となるにつれて、CIO などの役割が徐々に変化しています。
「過去 2 年で顧客、パートナー、社員に対する Workday の考えは大きく変わりました」と Workday の暫定 CIO である Ernesto Boada は述べています。「IT 部門は運用方法を変える必要があります。財務部門とパートナーシップを組み、生産する組織でなければなりません。私たちがビジネスの実現につながる製品、能力、機能を提供するのです」
しかし、IT リーダーの大半は、レガシーのエンタープライズ リソース プランニング (ERP) システムではタスクをこなしきれないと述べています。実際、調査では CIO の 65% が、自社の ERP システムが現在のビジネス環境で求められているニーズへの対応能力に欠けると述べています。
先見性のある CIO は、ビジネス環境の変化を従来の ERP 環境を再考する好機ととらえています。最新のアジャイル テクノロジーにより、IT の機能は合理化され、CIO には可視化機能が提供されます。IT リーダーは、財務のデジタル トランスフォーメーションによるメリットとして次の点を挙げています。
ただし、財務のデジタル トランスフォーメーションを実現するには、CIO は CFO と連携して調整をはかる必要があることを認識しています。合理化とアジリティを実現するという IT の目標と、今までにないほど拡大し複雑さを増す財務とのバランスをとる必要があります。今後のビジネスを成功に導くには、この連携を軸に据えるべきです。
IT と財務が緊密に連携している企業は、着実に成果を上げています。こうした企業が過去 2 年間に財務のデジタル戦略を開発、導入した割合は、IT と財務の連携があまり取れていない企業と比べて高くなっています (37% 対 31%)。緊密に連携している企業の 57% は、財務向けの新しいテクノロジーについて定期的にアドバイスを実施しています (連携の度合いが低い企業の場合は 44%)。
一方、企業の約 3 分の 1 (31%) は、IT と財務の連携がまったく、あるいはほとんどなされていません。こうした企業は同業他社と比べて「財務のデジタル トランスフォーメーション戦略をまだ策定していない」 と答えた割合が 2 倍にのぼっています (11% に対して 22%)。
CIO と CFO が連携してデジタル トランスフォーメーションを実現する前に、乗り越えなければならないハードルがあります。その 2 つのハードルとは、時間と資金です。CIO の大半は自社の ERP システムが現行のビジネス要件を満たしていないと述べており、その半分以上 (54%) が ERP システムを最新化するのに必要な時間がないと回答しています。さらに 41% は、レガシーな財務システムを簡素化し、技術的な足かせを解消するための時間、予算、リソースが限られているために実現できないと答えています。
人財もハードルのひとつです。特に、IT チーム メンバーに必要な財務知識を確実に身に付けさせなければなりません。財務のデジタル トランスフォーメーションを成し遂げるには、IT 担当者が財務知識を磨く必要があります。
実際、CIO は IT チームが財務のデジタル トランスフォーメーションをサポートしていくうえで 2 番目に欠かせないスキルとして、財務知識を挙げています。こうした改革で最も価値があるスキルとして、CIO の 37% がデータと分析に関するスキル、26% が財務知識に関するスキル (法規制やコンプライアンス関連を含む) を挙げています。CIO の 3 分の 2 (69%) は、財務知識が限られているにも関わらず、財務テクノロジーのイノベーションを求められていると述べています。さらに、最新の財務テクノロジーについていけるスキルがある、と答えた割合は 44% にとどまっています。
財務のデジタル トランスフォーメーションのメリットを充分活かすために CIO がなすべきことは以下のとおりです。
データを活用して財務部門に新しい価値を提供する。財務チームが必要な決断を迅速に下すためのシステムを備えていると答えた IT リーダーと財務リーダーは 46% にとどまっています。これは IT 部門にとって非常に大きなチャンスです。
IT と財務が連携してテクノロジーに関する決定を行う。企業の約半分 (44%) において、新たなテクノロジーに投資する際の推進役として、IT と財務が連携することはほとんどありません。この状況を改善するには、CIO が重要な財務会議に出席する必要があります。
財務部門とのコラボレーションを成立させる。CIO はチームに適切なツールを用意しスキルを習得させ、財務知識に対応できるようにする必要があります。財務と IT がパートナーとして手を組めば、共通のビジネス成果に向かって取り組めます。
財務のデジタル トランスフォーメーションの現状と、財務部門と IT の環境に与える影響についての詳細は、「CFO と CIO のパートナーシップ: ERP を活用した財務変革への道筋」をダウンロードしてご覧ください。
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