Equiniti 社が Workday で財務部門と人事部門を再建
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響から企業が立ち直りつつある今、アジリティの必要性が高まっています。Equiniti 社のグループ財務経理責任者である Robert Bloor 氏が、絶え間ない変化に対応するために財務および人事のシステムをどのように変革したかについて語ります。
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の影響から企業が立ち直りつつある今、アジリティの必要性が高まっています。Equiniti 社のグループ財務経理責任者である Robert Bloor 氏が、絶え間ない変化に対応するために財務および人事のシステムをどのように変革したかについて語ります。
デジタル トランスフォーメーションは金融サービス業の企業においては、COVID-19 が発生するだいぶ前から最優先の課題でしたが、多くの企業はそれを実現できずにいました。
Workday Elevate デジタル エクスペリエンスにおいて、Equiniti 社がどのようにしてバックオフィス業務の複雑さを克服して組織のアジリティを達成したのかについて、同社のグループ財務経理責任者である Robert Bloor 氏が、Workday のリージョナル バイス プレジデント兼英国およびアイルランドのカントリー リーダーである Peter Gamble に語ってくれました。 成功の鍵となったのは Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理) と Workday ヒューマン キャピタル マネジメントの導入でした。
その対話のハイライトを以下にご紹介します。
御社のバックグラウンドとその業務内容についてお話しいただけますか?
Equiniti は 2007 年にロイズ銀行から分社化した企業で、FTSE に上場しています。弊社は、上場企業向けに、株主の配当記録の管理と支払いを行うためのバックオフィス サービスを提供しています。サービスの中心となるのは送金処理と記録の管理に関わることであり、いずれも極めて複雑なサービス分野です。
従業員は約 5,000 人です。約 500 人は米国におり、1,000 人弱がインドのチェンナイにいて、そこで IT、財務、人事、オペレーション向けのすべてのバックオフィス サービスをサポートしています。
業務のやり方を変える上で何が契機となったのか教えてください。
弊社は送金処理とそれを支える記録の管理を扱っているため、企業間での取引となり、処理は非常に複雑です。データ プライバシーとセキュリティが不可欠であり、デジタルは極めて重要な要素となります。コンプライアンスを取り巻く状況は常に変化しているので、そのような情報をどうやって処理および管理するかについて注意を怠らないようにする必要があります。
財務と人事についての考え方に変革を迫る契機となったのは、2017 年に Wells Fargo のある事業を買収するという決定を発表したことでした。これは事業買収であり、人事、財務、給与計算などの人事情報管理システムは含まれていませんでした。フレームワークは存在せず、買収の条件として、それを自前で用意する必要がありました。銀行である Wells Fargo は、そのようなサービスをサードパーティー ベースで提供するわけにはいかないので、これは当然のことでした。そして、速やかに買収を完了させることが求められていました。
新規買収した事業も含めて弊社全体に Workday をデプロイするのに 16 週間というタイムフレームを設定しました。IT チームはすでに、Wells Fargo から分社化した会社の中核業務を抽出する作業に重点を置いて取り組んでいました。財務と人事のシステムをクラウドで管理できるように、オフプレミス化を目指していました。
ビジネスニーズを満たすための適切なテクノロジーとパートナーを選ぶことについてどのように考えていたかお聞かせください。
最適なプロバイダーを見極めるために、プロセスを非常に詳細に検討しました。単にスケジュールどおりに導入できるかというだけではなく、提供できるサービスのレベルが最善であることも検討課題でした。Workday に行き着いたのは、弊社の米国の事業所を通じてでした。使用していたベンダーのシステムにはニーズに合わない部分が多くあり、チェンナイにあった共有サービス環境を活用し、真のグローバル ビジネス サービスの提供体制を構築できるようなパートナーを探していました。Workday に出会ったことで、それを実現するテクノロジーを手に入れたのです。
変革と一連の取り組みによって、これまでは不可能だったどのようなことが今後は可能になるとお考えですか?
世界的なパンデミックの発生によって、私たちがこれまで行ってきたことの価値がますます明瞭になってきたと思います。現在、勤務形態が複雑になり、働き方が非常に多様化していますが、従業員の働き方や働く場所、さらには仕事のやり方の違いなどを把握できるようになりました。こういったことは、コラボレーションの能力や、問題解決に不可欠な人的交流によって支えられています。
「世界的なパンデミックの発生によって、私たちがこれまで行ってきたことの価値がますます明瞭になってきたと思います」
Robert Bloor 氏
グループ財務経理責任者
Equiniti 社
さまざまなニーズと課題を直接迅速に解決できるテクノロジーを手にしたことで、根本的な変化がもたらされました。私たちは一見手強い障壁も次々と切り開いています。そうする必要性があるからです。解決策を見つけるためには、従業員に何が起こっているか、スキルのある人財はどこにいるか、どこに課題があるかを理解することで、確信を持ってこれらの問題の解決に当たることができます。
プロジェクトを振り返ってみて、別のやり方をしたほうが良かったと思うようなことはありますか?
テクノロジーはリズムに大きな変化をもたらすことがあります。ただし、リズムそのものは私たちのプロジェクトにとっては実に重要なものでした。それを確立したのは 2015 年か 2016 年頃のことでした。そのころ私たちは共有サービス センターについて検討中でした。物事が効果的に機能し、信頼を勝ち得るためには、ルーティン、リズム、ペースをプロジェクトに持ち込むことが必要だと考えていました。そして、それが最後までやり通せた大きな要因です。また、あらゆる所に優れた人財がいたおかげでもあります。プロジェクトが従業員の能力を引き出すのです。
このようなプロジェクトは従業員を大いに前進させることができます。しかしまた、間違いも起こりえます。時には一歩引いて、そこから反省や学びを得ることも必要です。このようなプロジェクトでは常に想定外のできごとが発生します。私たちの場合、それはテストでした。私たちはとんでもないミスを犯してしまいました。大勢の会計担当者にテストのためのシナリオを 8,000 も作らせてしまい、プロジェクト中にそれをテストする時間が十分にないことが判明しました。これは大変な失敗です。
失敗から学ぶことも時には必要です。優れた強力なリーダーシップが役立つことは確かですが、これは誰か一人が引き受ける役割ではありません。幸運なことに、コア チームのプロジェクト メンバーの多くはリーダーシップの資質に恵まれていました。難しい問いかけを行うことも必要です。私たちのチームにはそのような特質が備わっていたため、それが役立ちました。お互いに難しい質問を投げかけ合い、自分たちの決定に責任を持ちました。私たちが目指していた場所に到達できたのも、主にそのおかげです。
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