プランニングのパフォーマンスとスケーラビリティを高める必要性

景気変動、消費者行動の変化、不安定な市場など、ビジネスがこれほどまでに予測不可能な時代はありません。企業が変化を予測し、それに対応できるよう計画ができれば、短期間で競争に打ち勝つことができます。 

未来を見据えている財務リーダーは、アジリティは適切なプランニングから生まれることを理解しています。しかし、時代遅れのファイナンシャル プランニングと分析 (FP&A) プロセスでは、組織の潜在能力を十分に発揮することができません。意思決定には時間がかかりすぎ、サイロ化がコラボレーションの妨げになり、面倒な手作業が生産性を低下させます。大抵の企業では、プランニング部門が現在のビジネスの変化についていくことができないのです。 

一方、最新のクラウド プランニング ソリューションは戦略的な成功の起点として進化しているため、企業全体が変化に応じて対応できるように支援できます。こうしたソリューションにより、組織は状況を素早く読み取り、急激な変動や混乱があってもすぐに軌道修正を図れます。

しかし、最新のプランニング ソリューションがすべて同じというわけではありません。特に大企業では、分析のスピードを犠牲にすることなく大規模で多次元的なモデルを扱い、多数のユーザーを全社的にサポートできるプランニング プラットフォームが必要です。 

Workday Adaptive Planning の次世代インメモリ アーキテクチャ エンジンである Elastic Hypercube Technology (EHT) は、その点で最適なソリューションです。EHT は、より複雑なシナリオをモデル化し組織のすべての部門からより多くのインプットを受け入れることで、高まるビジネスの需要に対処できるよう、一から設計されています。

大規模で複雑なモデル

収益、ワークフォース予測、シナリオに関するインサイトを向上させるため、多くの企業は、製品、チャネル、地域、ターゲット バイヤー、スキル セット、場所など、より多くのディメンションをプランニング モデルに使用しています。同時に、正確な計画を推し進めるためには、外部ベンチマークだけでなく、組織全体から大量の業務データを取得することがさらに重要になってきています。業務横断的なデータ （人財、営業、マーケティング、プロジェクト、労働力、学生登録など） は、プランニング、フォーキャスト、シナリオ分析の影響を確認するために不可欠なものとなってきています。

たとえば大規模な多国籍企業が、市場の変動が予想されるため、特定のシナリオに向けて製品ユニット計画を調整する場合を考えてみましょう。この場合、さまざまな要因による収益への影響だけでなく、在庫管理、ワークフォース キャパシティ、マーケティング プログラム、地域オフィスの需要などの可変要素を理解するために、その他の業務データが必要になります。     

一方、より正確なフォーキャストを推進するために人工知能 (AI) や機械学習 (ML) 機能を活用することが重視されるようになり、財務部門では気象データ、労働力統計、マーケティング データなど、新しいタイプの外部データセットを利用することが増えています。 

必要に応じて規模を調整

これらの要因が相まって、プランニングのテンプレートやレポートは格段に詳細かつ大規模となりました。EHT による価値向上は、ユーザーが必要とするときにメモリとコンピューティング パワーを自動的に追加することでもたらされます。これにより、分析、計算、データ更新の迅速なレスポンスが可能になり、会社全体のプランニング ステークホルダーが必要な情報を確実に入手できるようになります。また、より複雑なプランニングやシナリオ分析を推進するために、事実上無制限のディメンションとバージョンを提供します。

さらに、EHT は年間を通して重要な時期に、多数のユーザーが同時にデータにアクセスし分析することを可能にするばかりか、個々のプランナーが必要とするデータとディメンションのセキュリティをも提供します。組織全体のステークホルダーがエンタープライズ プランニングに積極的に関与するようになった今、この要件を満たすことは急務となっています。たとえば、人事 (HR)、財務、オペレーション、IT 部門が一体となり、変化に対応したワークフォース プランを策定するとします。

Workday の完全なクラウド プラットフォームを導入している組織のさらなるメリットとして、ユーザーは Workday 会計センター、Workday ファイナンシャル マネジメント、または Workday ヒューマン キャピタル マネジメント (HCM) から、詳細な業務データ、トランザクション データ、キューブ データ (ポリシーに基づく請求、バイヤー属性、社員属性、プロジェクト詳細など) にアクセスできます。これにより、ユーザーはさらに多くのディメンションとドライバーを作成することができ、新たなプランニングの可能性が広がり、さらに大きな ML インサイトとインテリジェントな計画が可能になります。 

迅速、簡単、パワフルなプランニング

前述のとおり、EHT は Workday Adaptive Planning のインメモリ エンジンです。当社の最新のプランニング プラットフォームは、刻々と変化する複雑な環境を生き抜くための補完的な機能を数多く提供しています。

• 組み込み型の ML異常が自動的に検出されるので、状況の変化に合わせて計画をすばやく調整できます。

• データの自動統合エンタープライズ リソース プランニング (ERP)、Workday ヒューマン キャピタル マネジメント、顧客関係管理 (CRM)、その他のデータソースに簡単に接続し、信頼性の高い正確なビジネスプランを迅速に実現します。

• 直感的なインターフェイスと視覚的なダッシュボード会社全体の予算マネージャは、最新のデータを使用してレポートを作成し、ビジネス全体の意思決定を改善することができます。

• ワールドクラスのセキュリティトップ レベルの暗号化とコンプライアンス、そして実績のあるマルチテナント環境により、お客様のデータが常に安全に保たれます。

今こそ行動を

FP&A、人事、オペレーション部門の各チームは、適切なプランニング テクノロジーを活用することで、より多角的なインサイトに基づく組織計画、より効果的な業務データの活用、より多くのステークホルダーとの連携を実現し、ビジネス フォーキャストを最適化することができます。

最適化されたパフォーマンスとスケーラビリティをサポートし、モデリング インテリジェンスと AI や ML などの将来的な機能のためのアーキテクチャ基盤を備えた最新のプランニング ソリューションは、あらゆる組織が遭遇する複雑なプランニングを成功に導きます。

簡単に言えば、変化に備えて計画する企業は加速し、状況に反応するだけの企業は失速する中で、優れた業績を上げている企業と後れを取っている企業の差はますます大きくなっているのです。