基礎を理解する: 財務管理ソフトウェアとは

このガイドでは、いま財務部門で新たに求められていることと、財務管理システムについて知っておくべきことを取り上げます。さらに、変化を続ける環境に企業が適応していくうえで、適切な財務システムがどのように役立つかについて簡単にご紹介します。

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これは、テクノロジーを活用して企業の人財と財務を管理する方法を説明するための一連のブログ記事の 1 つです。

変化の激しい今日のビジネス環境では、よりスマートで、スピーディかつアジャイルな新しい働き方が求められます。財務部門ではとりわけこれが重要です。豊富なデータとこれまで以上に強力な人工知能、機械学習、分析機能を手に入れて、財務部門では変革が進んでおり、より多くの情報に裏付けられた意思決定を行えるようになりつつあります。 

このブログ記事では、財務部門で新たに求められていること、財務管理システムについて知っておくべきこと、そして変化を続ける環境に企業が適応し、新しいビジネス チャンスを見出すうえで適切なシステムがどのように役立つかについて簡単にご紹介します。

先進的な財務管理システムが企業にとって重要な理由

財務機能は企業の成功を支える基盤となります。財務部門にますます強く求められているのは、率先して企業のより良い意思決定を支援する役割を担うことです。そのためには、マーケティングや営業から製品やオペレーションなどに至る部門まで企業全体にわたるステークホルダーがデータ分析を通じてインサイトを活用できるようにするとともに、戦略策定のための情報と意思決定が損益に及ぼす影響についてのコンテキストを提供する必要があります。

これを適切に実行するためには 2 つのことが必要だと Workday では考えています。それは、現在の財務データと従業員データに簡単にアクセスできること、そしてさまざまなデータソースを 1 か所に集約して多次元のレポートや分析に利用できることです。財務以外のデータ、特に業務システムの情報からは、数値に対する背景情報が得られ、何が業績を左右しているのかについて理解を深められます。これらの機能を活用して、組織はより効果的に意思決定を下し、計画を作成することができます。

財務システムや財務プロセスにテクノロジーが与える影響

優れた財務システムの基礎となるのは、見えないところでトランザクション、レポート、分析を実行する基盤テクノロジーです。望ましくはこれが 1 か所に集約されていて、財務部門が同一のシステム内でデータを用いて計画、トランザクション、分析、レポートを実行できることが求められます。 クラウドベースの財務管理システムは、まさしくこれらすべてを可能にするものです。 

たとえば、自動化されたビジネスプロセスのワークフローがシステムに組み込まれていれば、業界の変化や規制にすばやく適応するために、プロセスの新規作成や既存プロセスの変更を迅速に行えます。また、データ、トランザクション、処理、アプリケーションには適切なセキュリティが組み込まれていて、アクセスや変更を容易に監視できる必要があります。 

トランザクションとアナリティクスをひとつのシステムに統合することで、すべてのデータがインメモリで格納され、リアルタイムのトランザクション処理、連結、財務データのレポートを 1 か所で行うことが可能になります。 会計に影響のあるトランザクションが発生した場合は、直ちに同一システム内でレポートや分析に利用できるようになります。財務部門は、必要であれば複数の法人や通貨を対象に連結レポートを毎日作成することも可能となり、決算にかかる時間を大幅に短縮できます。たとえば City Year 社 は、統合されたシステムを使用することで、月次および四半期決算にかかる日数を 40% 短縮し、AAA Northern California, Nevada & Utah は四半期決算を 10 日から 5 日に短縮しました。 

つまり、変化の絶えない今日の世界では、次のような財務管理システムが必要とされるのです。

  • ビジネスの全体像を完全な形で正確に、リアルタイムに提示する。

  • リーダーに的確で背景情報を備えたビジネス インサイトを届ける。

  • 業務を滞らせることなく、組織、プロセス、レポートの変更への対応を可能にする。

今日の財務部門が抱えている固有の課題

財務部門は、レガシー システムが生成していた総勘定元帳情報の一歩先を行くインサイトを提供する必要があります。ステークホルダーの範囲が広がり、ビジネス環境が絶えず進化するなかで、財務部門は企業の意思決定に積極的に影響を与えることができるインサイトを提供することが求められています。

財務部門の多くはこれらの対応に苦慮しています。従来のトランザクション業務に追われて多くの時間をデータ収集に費やしており、データを分析したり、組織が真に必要としている戦略的パートナーの役目を果たしたりすることができていません。また、ばらばらで統合されていない旧式の財務システムでは、必要なデータを欲しいときに入手することが、不可能ではないにしても困難です。 多くの組織では、貴重なデータがレガシー システムや、ときにはスプレッドシートに保存され、サイロ化した組織内に散在して閉じ込められています。そのため組織では、そのようなデータにアクセスしたり、外部のデータソースと組み合わせてデータ モデルを構築したり、組織の未来に向けて必要な予測を立てたりすることが容易にはできないのが現状です。

目まぐるしいテクノロジーの変化、デジタル ディスラプションの影響、規制の強化、データ プライバシーとサイバーセキュリティに関する懸念、不透明な経済見通し、金融市場の変動といった状況の中、世界中の財務リーダーが直面するリスクは高まっています。変化し続ける世界においてリスクをより適切に管理するために、財務部門は組織全体からリアルタイムで収集した情報を活用し、より迅速に行動できるようにする必要があります。

変化し続ける世界においてリスクをより適切に管理するために、財務部門は組織全体からリアルタイムで収集した情報を活用し、より迅速に行動できるようにする必要があります。

従来型の財務管理システムの仕組み

レガシーのソリューションは、会計を自動化および簡素化することで財務レポートの業務を支援するためのものでした。このプロセスは硬直的で直線的な処理をするのが常であり、補助元帳のトランザクションの取り込みから始まり、総勘定元帳への転記で終わります。トランザクションが会計プロセスを通過すると、補助元帳の詳細情報は削除され、最終的に仕訳入力が要約されて元帳残高が更新されます。このように設計されたシステムでは、導入当初の会計セグメントの構成に基づいた財務レポートしか生成できません。

もっと詳細なビジネス インサイトやマネジメント レポートを提供するためには、データ マートやデータウェアハウス、ビジネス インテリジェンス ソリューション、レポート ツールなどをこれらのシステムに追加する必要があります。こうした追加型のアプローチでは、統合部分の作成と保守が必要になりコストがかさむとともに、データの照合に多くの労力がかかり、不要なエラーが発生する危険性も高まります。また、このソリューションでは結果的にデータが分断してサイロ化し、データの流れが停滞することになります。 

会計、連結、照合、購買、収益、コンプライアンスなどの機能のためのシステムが統合されていないと、財務管理の環境はさらに複雑なものとなります。システムが断片化していると、事業部門向けのリアルタイムのインサイトを提供できず、目まぐるしい成長と変化に追随するのが困難となります。ビジネスの成長と変化のニーズに合わせてこうしたシステムの拡張と変更を行うには時間やコストがかかり、場合によってはほぼ不可能ということにもなります。

クラウドベースの財務管理システムのメリット 

Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理) は、完全なビジネス インサイトを組織にもたらすよう設計されたクラウド ソリューションです。財務レポート作成のために関連するトランザクションを要約するという、硬直化したプロセスは不要となります。それに代えて、トランザクションが一旦入力されると、そのビジネス情報はすべて詳細が保持されたまま、財務、管理、業務の各レポートに即座に反映されます。クラウドベースのひとつのシステムでトランザクションをすべて取り込み、コアとなる基本的な処理をサポートするため、財務部門は承認されたビジネス情報にリアルタイムでアクセスできるようになります。データソース、セキュリティ モデル、エクスペリエンスをひとつのシステムに統一する Power of One の設計によって、企業はひとつのシステムで計画、実行、分析を行えるのです。

Life Time Fitness 社 (米国ミネソタ州) のケースでは、財務および給与計算のトランザクションと承認を体系的に処理できるように、財務ソフトウェアと人事ソフトウェアを統合しました。クラウドベースのソリューションを導入したことで、同社は常に最新の法規制要件に対応した状態を保てるようになりました。決算期間が短縮された結果、データや業績を分析する時間を増やすこともできました。

Bill Gosling Outsourcing 社 (カナダ) も、クラウドベースの財務システムを導入しました。その結果、決算処理終了までの時間が 30% 短縮され、決算プロセスの準備にかかる労力が大幅に減少しました。以前の ERP システムでは、財務諸表を仕上げるまでに一連のプロセスを 3 回も 4 回も繰り返す必要があったのです。クラウドベースのシステムでは、それが 2 回で済むようになりました。

財務管理でリアルタイムのデータが重要な理由

組織の内部では毎日、膨大なデータが流れています。企業がそのデータを活用して効果的に分析することができれば、より的確な意思決定をより迅速に行うことができます。たとえば、分析を活用すると、どの顧客が最も収益性の高い顧客であるかをリアルタイムで把握できます。このようなインサイトを得ようとすると、通常ならば財務管理システムとは別の分析ソリューションが必要となるのです。マーケティングなどの部門であれば、データを使ってカスタマー エクスペリエンスの変革やパーソナライゼーションの向上などに活用できます。ビジネスリーダーであれは、データドリブンなサービスを製品に追加して提供することで、新たな収益源を生み出せます。先進的なデータ アナリティクスを活用することで、より高度で正確な収益予測を行うことが可能になります。財務データとそれ以外の情報 (消費者データや他の業務システムのデータなど) を組み合わせることで、新たなインサイトを引き出すことができるのです。 

ビジネスのあらゆる切り口でリアルタイムにデータをドリルダウンできるため、データを通して何が業績を左右しているかを把握できます。サプライヤ別、キャンペーン別、社員別の支出や、顧客別、製品別の損益計算書などを把握するために、データ ウェアハウスを別に用意したり、レポート ツールを追加したりする必要はありません。このような豊富なビジネス情報は、財務スコアカードやダッシュボードを通じて提供することができ、モバイル デバイスから利用することもできます。エグゼクティブはビジネスのスナップショットをリアルタイムで把握でき、重要なメトリクスを常に監視できます。たとえば、ダッシュボードに現在の主要な指標が示されており、数値が指標から外れていないか、資金を移転する必要がないか、また会社が市場のどこでチャンスを活かせるかなどを知ることができます。リアルタイムのデータをビジネスで活用していれば、年度末になってから不測の事態が発覚することもなくなり、目まぐるしい変化があっても状況を容易に掌握しておけるようになります。 

クラウドベースの財務管理システムを導入したことで、Redstone Credit Union は、分析に費やす時間を 133% 増加させ、その反対にデータ収集の時間を削減することができました。 その結果、次のことが可能になりました。

  • 手作業や事務作業から戦略的活動へと重点をシフト
  • 会計調査を簡素化
  • 財務部門のビジネスへの貢献力を向上

企業の財務部門の再定義

インターネットでつながった今日の世界では、財務部門のリーダーへの要求はますます厳しくなっています。財務関連のニュースや市場のうわさは一瞬で世界中に広まります。リスクを管理し、新たなオポチュニティを見極め、経済ショックや経済不安を乗り切ることができるように、最高経営責任者 (CEO) が財務部門に求めているのは示唆に富んだ、将来を見据えたインサイトです。現在および将来にわたる企業の価値は、質の高いインサイトと切り離せないものになっています。 

ところが財務部門の多くは、いまだにこのようなインサイトを提供することができずにいます。財務部門の変革に向けた取り組みは、とても十分とは言えません。また、テクノロジーの導入が社内の他の部署に後れを取っているのが現状です。そのため、財務部門が組織の中でより戦略的な役割を果たすためには、テクノロジーの導入が喫緊の課題です。  

財務管理システムは、財務管理とトランザクションを管理するだけのものから、真のインサイトを実際に提供できるものへと変化する必要があります。

クラウドベースの財務管理システムを評価するための鍵

財務管理システムは、財務管理とトランザクションを管理するだけのものから、ビジネスを変革する真のインサイトを実際に提供できるものへと進化する必要があります。 Workday は、すべての財務プロセスをクラウドベースのひとつのシステムで提供することにより、財務管理のアプローチを再設計しました。このシステムによって、次のことが可能になります。

  • 真のインサイトでビジネスを主導: インメモリのオブジェクト データ モデルを使用するネイティブなクラウドベース システムが、リアルタイムでトランザクションを取り込み、コアとなる基本的な処理をサポートし、財務部門がより迅速にビジネスの意思決定を行えるようにします。 
  • 確実な連結処理と決算: Workday のクラウドベース アーキテクチャでは、複雑で時間のかかる直線的な処理がなくなっているので、より高速、よりアジャイル、より正確なアプローチへと移行できます。 ビジネスの連結ビューにアクセスするために各月末、四半期末、年度末まで待つ必要はなく、情報にいつでもアクセスすることができます。
  • 将来を見据えた計画と準備: Workday は、財務と人事のトランザクションをレポートとプランニングの機能に結びつけます。データの移動と照合の処理をなくして、実際のトランザクション データを使用した、効率が高くサイクルを回しやすいプランニング プロセスを作成します。 
  • プロアクティブかつ効果的にリスクを管理: Workday は、単にトランザクションを監視するだけでなく、「常時稼働」の監査証跡機能ですべての変更を追跡します。 企業は承認期限の管理、監督、設定を行えるほか、閾値を設定したり、職務分掌を定義したりすることもできます。それらによって、不正行為とリスクの削減に Workday を役立てることができます。
  • 変化への対応: ビジネス環境は常に変化しますが、それに応じてWorkday 内の変更と設定はいつでも行うことができます。一度変更が設定されると、財務、人事、プランニングの全域にわたり、その関連組織、トランザクション、レポートに即座に適用されます。

クラウド財務管理の展望

市場調査会社の Gartner 社1 は、「2024 年までには、中規模コア財務管理アプリケーションの新規プロジェクトの 60%、大規模かつグローバルなプロジェクトの 30% がパブリック クラウドでの実装になるだろう」と予想しています。 

さらに、「2024 年までの間はずっと、デジタル技術によって新しい機能と効率性がコアの財務管理スイートにもたらされ、それと同時に財務プランニング・分析および財務決算の最適な統合機能が導入されるだろう」とも述べています。財務管理でクラウド ソリューションを活用する利点として、以下が挙げられています。

  • 「常に最新リリースに追随 (通常、最新リリースから 1 または 2 リリース以内の使用をユーザーに義務付け)。
  • よりコンシューマー製品に近いインターフェイスなので、トレーニングやオンボーディングが容易。
  • 人工知能 (AI)、機械学習 (ML)、ロボティックス プロセス オートメーション (RPA) などのデジタル機能。これらの機能の多くは、レガシーのオンプレミス プラットフォームには追加できません。
  • サブスクリプション課金、収益認識、財務会計ハブなどの新機能をより迅速に導入することによるアジリティの向上。
  • 財務部門のエンド ユーザーによるアプリケーション管理を重視し、IT 部門への依存度を低減」

最良の財務管理ソフトウェアを使用することで、変化にも容易に対応し、不確実な状況の中でもレジリエンスを維持し、プロアクティブかつ戦略的に事態に対処することが可能になります。

成功へとつながる変革

脅威をチャンスに変えるためには、企業はアジャイルになり、アクションにつながるデータとインサイトを武器に、迅速かつ正確な意思決定を行う必要があります。また、監査とコンプライアンスを簡素化して、帳簿の連結と決算を高速化し、将来に備えてモデル化を行う必要があります。適切なテクノロジー基盤を備えた財務管理システムが可能にすることは、これだけに留まりません。最良の財務管理ソフトウェアを使用することで、変化にも容易に対応し、不確実な状況の中でもレジリエンスを維持し、プロアクティブかつ戦略的に事態に対処することが可能になります。

1 『Gartner Magic Quadrant for Cloud Core Financial Management Suites for Midsize, Large and Global Enterprises (中規模、大規模およびグローバル企業向けクラウド コア財務管理スイートに関する Gartner 社のマジック クアドラント)』 著者: John Van Decker、Robert Anderson、Greg Leiter、2019 年 5 月 13 日付

Gartner 社は、同社の公開済みリサーチ資料に記載されているベンダー、製品、サービスについて、いずれも支持するものではありません。また特定のベンダーに対して同社が最高評価またはそれ以外の評価を与えることによって、同社がテクノロジーのユーザーに対して、そのベンダーを選択するように推奨するものではありません。Gartner 社のリサーチ資料は、調査結果に基づいた同社の見解であり、事実の表明として使用することはできません。Gartner 社はこの調査結果について、明示または黙示を問わず、商品性または特定目的への適合性の保証を含んだ一切の保証をいたしません。

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