信頼性を築くためのグローバルなステップ: ASEAN の AI のガバナンスと倫理に関する新しいガイド
AI がますます世界経済に影響を与えるようになるにつれ、潜在的なリスクと倫理観に加え、AI テクノロジーが責任のある、倫理的かつ効果的なテクノロジーであることを徹底する規制面でのアプローチについて理解することが不可欠となっています。ASEAN の『AI ガイド』が、東南アジア地域にとっていかに重要な最初の一歩を示しているかについてご確認ください。
AI がますます世界経済に影響を与えるようになるにつれ、潜在的なリスクと倫理観に加え、AI テクノロジーが責任のある、倫理的かつ効果的なテクノロジーであることを徹底する規制面でのアプローチについて理解することが不可欠となっています。ASEAN の『AI ガイド』が、東南アジア地域にとっていかに重要な最初の一歩を示しているかについてご確認ください。
人工知能 (AI) は、経済全体そして世界中でこれまでの常識を覆す役割を担っており、東南アジアも例外ではありません。 Workday は、人間の潜在能力を引き出し、これまで以上に有用なインサイトを提供することで意思決定者に決断力を与え、効率化を進める力が AI にはあると確信しています。一方で AI の社内導入はまだ黎明期ですが、当社のグローバル調査である「AI の信頼性ギャップの解消」では、「AI のポテンシャルを余すことなく引き出す鍵となるのは信頼性である」というしばらく前から誰もが知っていることが改めて浮き彫りになりました。
Workday は自社の AI ツールが信頼でき責任ある方法で開発されていることを徹底するため独自の措置を講じていますが、AI テクノロジーには成熟した政策アプローチが求められると考えています。 Workday は、AI への信頼性を築くことに役立つ規制によるスマートな保護対策を世界中で長年にわたって提唱しており、近年東南アジア諸国連合 (ASEAN) によって非常に有意義な措置が講じられたことを、とても嬉しく思っています。
AI が持つあらゆることを変えるポテンシャル、そして信頼性を築くためには協調的アプローチが必要であることを認識した上で、ASEAN は最近、シンガポールが議長を務め 1 月 30 日から 2 月 2 日に開催されたデジタル閣僚会議で『ASEAN における AI のガバナンスと倫理に関するガイド (ASEAN の AI ガイド)』を採択しました。『ASEAN の AI ガイド』は、「従来の AI テクノロジーを設計、開発、導入することを希望する地域で事業を展開している企業にとって実用的なガイドとなります。
『ASEAN の AI ガイド』は、AI と信頼性への注目がますます高まっている地域にとって重大な最初の一歩であり、AI のガバナンスに対する共通のアプローチの形成に役立つものです。また、責任ある倫理的配慮についての共通の理解の基盤を構築するものです。ASEAN 加盟国各国は、国内を対象とした AI のガバナンスへの独自のアプローチを策定していますが、『ASEAN の AI ガイド』は、責任ある倫理的な AI ガバナンスを促進する揺るぎないメカニズムを推進するために必要不可欠な勢いを生み出しています。
Workday が世界中で行っている AI 政策の支援は、主要なテーマを中心に行われています。主要なテーマには、リスクベースの繊細なアプローチの必要性、十分に試行錯誤を重ねた説明責任のためのツールとして影響評価を活用すること、AI のバリュー チェーン全体で共同責任を認識すること、国際的な相互運用性の必要性などが含まれます。
『ASEAN の AI ガイド』は、これらの多くの分野に対応しているだけでなく、次の対策を推奨することで、地域の AI に関する規制アプローチの指針となります。
社内のガバナンス体制と対策: 実質的な説明責任を徹底するため、このガイドは AI に関連するプロセスに関わる従業員の役割と責任を明確化することを推奨しています。
リスクベースのアプローチ: 必ずしもすべての AI アプリケーションが同じレベルのリスクをもたらすわけではないことを認識した上で、『ASEAN の AI ガイド』では、AI を管理するため実用的かつ将来を見越したリスクベースのアプローチが採用されています。また、このガイドでは、人間参加型のアプローチが重視されています。
リスク評価:『ASEAN の AI ガイド』では、AI のライフサイクル全体を通して繰り返しリスク評価を行うことが重視されています。このため、このガイドでは、AI システムに関連する潜在的なリスクを評価するために必要不可欠な構造化された手法が ASEAN 加盟国の政府に提供されています。
『ASEAN の AI ガイド』は、アジア太平洋地域で責任ある倫理的な AI のガバナンスに向けた大きな前進を示すものであり、アジア太平洋地域の幅広いコミュニティが AI の問題を認識し始めた時期に策定されました。
例えば、日本は G7 の広島 AI プロセスの指針に関する議論を主導し、「AI 事業者ガイドライン案」の意見公募手続 (パブリックコメント) を開始しました。オーストラリアは昨年、責任ある安全な AI ガバナンス アプローチに関してフィードバックを求め、2024 年 1 月に『ASEAN の AI ガイド』と類似のテーマを表明する中間報告書を発行しました。 Workday は、オーストラリアの協議に当社の見解を提供できたことを光栄に思っています。加えてシンガポールも AI のステークホルダーをまとめ、AI 試験の枠組み、コード ベース、規格、ベストプラクティスの策定と活用を支援するため AI Verify Foundation を設立しました。Workday はこの Foundation の加盟企業です。
アジア太平洋地域が継続的に注目している AI の分野において常にテーマとなっているのが、効果的なガードレールの導入を徹底しつつ、経済的な機会のバランスをとる必要があるという点です。『ASEAN の AI ガイドライン』でまとめられているアプローチは、規制の有効性を強化するために機能するだけでなく、責任ある AI プラクティスを重視する文化も推進します。
アジア太平洋地域で見られたように、昨年は世界中で AI 政策の策定が大きく進展しました。アメリカでは、バイデン政権による AI に関する包括的な大統領令の発令前に、アメリカ連邦議会の議員内でも AI が継続的に注目を集めている状況を受け、アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) は、AI リスク マネジメント フレームワークを策定しました。同時に、待望の欧州連合 (EU) の AI 法も採択に向けて最終段階を迎えています。Workday は、これらの問題をはじめさまざまな問題について、アメリカそして EU の政策立案者の方々と密に連携し取り組みを進められたことを光栄に思っています。
リスクベースのアプローチを採用し、リスク評価を重視し、相互運用性を考慮することで、ASEAN は AI に関する規制についての地域での議論や世界規模の議論に貢献できる万全の体制を整えることができています。ASEAN、アメリカ、EU は、責任ある AI ガバナンスを推進するという共通の目標を掲げています。協力関係を育むことで、ASEAN、アメリカ、EU はベストプラクティスを交換し、規制の枠組みを調整し、協力して今後発生する課題に対応できます。
安全かつ責任ある AI の開発と展開を保証するためには、業界と政府の重要な連携が必要不可欠であることは明らかです。取り組みは始まったばかりです。アジア各国の政府が今後も引き続き AI 政策に関する考えを深める一方で Workday は AI への信頼性を築き、責任あるイノベーションを推進する政策を進めるため、今後も引き続き建設的な役割を担うことに力を注いでいきます。
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Workday は、規制の変化を予測し、お客様が世界中の多様なプライバシー法に準拠するようにサポートすることで、グローバル プライバシーの保護に取り組んでいます。専任のプライバシー チームを設置し、社員教育を継続的に行い、「プライバシーと AI の原則」を製品や実務に組み込むなど、Workday が取り組んでいるプロアクティブなアプローチについて、Workday の最高プライバシー責任者である Barbara Cosgrove が詳しく説明します。