社員の声に耳を傾けてエンゲージメントの強みを引き出す方法

企業が戦略的イニシアチブとして社員エンゲージメントを優先すると、Workday が「エンゲージメントの強み」と称する複合的なメリットが生まれます。 この記事ではこれらのメリットについて紹介します。

すべての社員の意欲が高かったとしたら職場環境はどうなるでしょうか。Gallup 社の 2022 年のレポート『State of the Global Workplace』によると、職場で意欲的な社員の割合はわずか 21% に留まっています。世界はエンゲージメントの問題に直面しています。この流れを変えられるとしたらどうでしょうか。Workday の新しい電子書籍『エンゲージメントの強み: 意見が聞き入れられると社員が感じると誰もがメリットを受ける理由』のアイデアの根幹はここにあります。

「エンゲージメントの強み」とは何でしょうか。

従来のエンゲージメント レポートでは、エンゲージメントが要因単位で検討され、エンゲージメントの高さや低さがさまざまな指標 (離職率、幸福など) にどのような影響を与えるかが分析されました。エンゲージメントの強みでは、エンゲージメントの全体像を総合的に検討することが企業に求められます。ダイバーシティ イニシアチブにインターセクショナルなアプローチが最適であるのと同様、エンゲージメントの強みでは、一貫したエンゲージメントがもたらす累積的なメリット全体を考慮します。 

文頭で紹介した統計情報を振り返ってみましょう。Gallup 社によると、意欲低下に起因する生産性の喪失が世界経済にもたらす損失は年間あたり 7 兆 8,000 億米ドルに上ります。これは世界の国内総生産の 11% に相当します。この統計情報を反対方向から考えてみましょう。企業をより良くするために企業の支持者として積極的に働く社員の割合がたったの 21% でなく 79% だとしたらどうなるでしょうか。または 100% だとしたらどうなるでしょうか。エンゲージメントの強みは、このようなレベルの部門横断的なコラボレーションや統一性の確保を前提としています。 

社員の感じ方を把握できるデータにリアルタイムにアクセスできなければ、主要な意思決定を行う前に適切な戦略を策定し、同意を得ることは不可能です。

これは社員が幸福であれば顧客が幸福になるという話ではありません。企業が開発する製品や提供するサービスよりも、社員や社員のエクスペリエンスが重要であるということのレコグニションです。規模が拡大し始めた企業は、社員センチメントを測定し、社員センチメントに基づいて行動することで、複合的なメリットを全社規模で享受できます。これにより、企業と社員の両者の関係に以下のような大きなメリットが生まれます。 

  • 企業に対して社員がどのように感じているかを詳細かつ継続的に理解できます。 

  • さまざまな社員グループがさまざまなキャリア ステージで重視する問題とその理由を監視できます。

  • リアルタイムなデータにアクセスし、人財管理に関する日々の意思決定をより的確に行うことができます。

  • 戦略的意思決定が社員にもたらす影響について継続的にフィードバックを得ることができます。 

  • ビロンギングとダイバーシティ、持続可能性、社員の幸福など、定量化が難しい社員エクスペリエンスについてアクションにつながるデータを入手できます。 

この記事ではエンゲージメントの強みを引き出すために必要となる主要な改革について紹介します。その後、全文が掲載された Workday の電子書籍をご覧いただくことで、次に取るべきステップをご確認いただけます。プランニング ドキュメントや Workday Peakon Employee Voice をご利用のお客様の実際の証言も紹介されています。

エンゲージメントの強みを引き出す

明らかにビジネス環境は大きく変化しています。多くの企業が業務モデルの見直しや不安定な経済の見通しに努める中、社員の期待は刻一刻と変化し続けます。ディスラプションを受けて多くの変化に適応しなければならない企業にとって社員エンゲージメントは非常に重要になりつつあります。

これはエンゲージメントの強みがもたらす力の 1 つでもあります。各社員の期待やニーズを犠牲にすることなく、社員が一体となって協業することを可能にします。ただしそれだけではありません。各業界、各地域、各企業の目的によって生じるメリットは異なりますが、社員センチメントを正確に測定することで実現できる主な改革内容をいくつか紹介します。 

より豊富なデータとより迅速な分析 

常に変化する世界と同様、社員センチメントも変化します。社員の感じ方を把握できるデータにリアルタイムにアクセスできなければ、主要な意思決定を行う前に適切な戦略を策定し、同意を得ることは不可能です。同意を得ない場合、上級マネジメントと社員との間に実行段階でギャップが生じる恐れがあります。 

専用の社員エンゲージメント プラットフォームを通じて社員を定期的に調査することで、豊富で正確なデータを収集し、定性的データと定量的データの両方を確保できます。感じ方をスコアで示すように社員に依頼すると同時に、テキストベースで回答する余地を残すことで、パーソナライゼーションとスケールのギャップを埋めることができます。たとえば、センチメント分析は問題点を特定できるだけでなく、その理由を明らかにすることが可能なため、解決方法を見極めることができます。

目的に特化した社員エンゲージメント ソリューションは、データがもたらすインサイトとアクションとのギャップを自動的に埋めることができます。

パーソナライゼーションとスケールはこれまで相反する関係にありました。企業は通常、数人の社員に深く関与するか、多くの社員に浅く関与するかのどちらかを迫られました。エンゲージメントの強みでは、この両方を同時に行い、すべての社員に関与して意欲を高めることができます。そうすることで、社員のニーズについて十分に詳しく理解し、有意義な改革を実行できます。 

継続的な非公開のフィードバック

従来のエンゲージメント プログラムは一定の頻度に従って遅いペースで実施されますが、Workday Peakon Employee Voice を使用する場合は、日常業務の一環として小規模な意識調査が社員に頻繁に送信されます。これは参加率を高めるだけでなく、フィードバックやコラボレーションを継続的に行う職場文化を生み出します。 

心理的な安心感がもたらすメリットは多岐にわたりますが、その根幹となる重要な要素は機密性です。社員は潜在的にデリケートな問題を恐れることなく安心して表明できる必要があります。非難を懸念するようなことがあってはなりません。社員は意見を正直に述べられないと感じると、人財リーダーに対する怒りを募らせます。アクションにつながるデータの精度も低下します。 

これらの調査をパーソナライズすることも重要です。前回の回答に応じて社員ごとに異なる質問を提示します。このようなパーソナライゼーションにより、社員を唯一無二の個人として理解し、過小評価されている社員が声を発せられるようにし、あらゆる社員の意見に配慮した公平かつ公正な文化を構築できます。

専用のエンゲージメント プラットフォーム 

エンゲージメント データに基づいて行動することは容易ではないかもしれません。潜在的な価値を持つ大量のデータを選り分けて現実的なアクション プランを作成するにはどうすればよいのでしょうか。改革を推進するアクションを特定するにはどうすればよいのでしょうか。これらのアクションをマクロ レベルとミクロ レベルの両方から促進するにはどうすればよいのでしょうか。幸いなことにこれらの質問に対する回答は同じです。専用のエンゲージメント プラットフォームを使用します。 

目的に特化した社員エンゲージメント ソリューションは、データがもたらすインサイトとアクションとのギャップを自動的に埋めることができます。適切なプラットフォームを使用すると、マネージャは簡単にチームの状況を把握し、段階的なアクションを通じて改善を図ることができます。これにより、調査への参加が有益な成果につながることを社員に示すことができます。 

専用のプラットフォームは、パフォーマンスの比較対象となる市場/業界レベルのベンチマーク データも提供します。エンゲージメントは本質的にさまざまなワークフォース エクスペリエンスと関連性があります。在籍期間、役職、年齢、部門など、さまざまな属性を詳細に調整して同業者との比較を行うことで、自社の状況を把握できます。緊急の対応が必要な離職率増加の可能性がある領域を特定することも、エンゲージメントの動向について誤解を招くような結論を回避することもできます。全社規模でエンゲージメント データを他の主要業績評価指標 (KPI) に関連付けることもできます。 

新たな形態の人事部門 

エンゲージメントの強みを引き出すには、強力なリーダーシップ、平等なオーナーシップ、全社規模の支持が必要になります。経営幹部リーダー、マネージャ、同僚を含め、誰もが企業の社員エンゲージメント全体を形成する一翼を担うため、誰もが社員エンゲージメントを改善するプロセスに積極的に参加する必要があります。人事 (HR) 部門は、エンゲージメントの排他的オーナーとしての役割を維持する代わりに、多くの参加者の強力な戦略的パートナーとなる必要があります。 

エンゲージメントの強みとは、新たなプロセスやテクノロジーの推進、マネージャや個人の強化、データリテラシーの構築、分析的検討と戦略課題の調整、共有ビジョンに向けた企業の活性化を意味します。人事部門はエンゲージメント改革のアンバサダーとして企業全体に働きかけ、同意を構築し、改革を促進し、障壁を的確に回避する必要があります。そうすることで、社員と企業はエンゲージメントの強みがもたらすメリットを真に感じられるようになります。

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