アジリティの時代には旧式の ERP システムでは立ち行かない
多くの最高財務責任者 (CFO) にとっての課題は、計画立案のために現在導入しているテクノロジーやプロセスが、実はアジリティを実現するための取り組みを妨げているかもしれないということにあります。
多くの最高財務責任者 (CFO) にとっての課題は、計画立案のために現在導入しているテクノロジーやプロセスが、実はアジリティを実現するための取り組みを妨げているかもしれないということにあります。
Mercer 社は 2019 年末、ビジネスリーダーを対象に、今後 3 年間に予期することについて調査しました。4 人のうち 3 人近く (73%) が、「大きなディスラプション」を予期すると回答していました。
2020 年を迎えたとき、残りの 27% の人がどう感じたか想像してみてください。
今日のビジネスの厳しい現実、つまり変化のスピードがかつてないほど速まっていて、現在のような速度の遅さに戻ることは二度とないであろうと思われる現実の中で、企業は現在起きていることに迅速に反応し、次に起こることを自信をもって見通すことが求められています。世界的なパンデミックの影響もあって、歴史的なディスラプションが起きている今、トップパフォーマーがアジャイルであることは紛れもない事実ですが、ビジネス アジリティはもはや最も成功している企業だけの特徴ではありません。ビジネス アジリティは、今や生き残りのための必須要件となっています
多くの CFO や会計部門および FP&A 部門にとっての課題は、導入しているテクノロジーやプロセスが、アジリティを実現する妨げになっていることです。その理由は、互いに連携していない、異なるシステムにデータが閉じ込められ、サイロ化しているからです。これは、FP&A 部門が最新のプランニング システムを使用しているにもかかわらず、会計部門が、現在私たちが生きている世界に合わせて設計されていないレガシー ERP システム、場合によっては複数の ERP システムに縛られている組織で特に顕著です。
理想的には、記録から報告までのプロセスが、より迅速で豊富なインサイトを提供するエンジンとなるべきです。しかし、あまりにも多く見られるのは、サイロ化された複雑な環境にデータが分散している状態です。あまりにも非効率的なために、意思決定が遅れたり、不完全または古い情報に基づいた意思決定になったりしているのです。
レガシー ERP システムやサイロ化されたデータ ストアの使用に伴う遅延を容認できる組織はありません。
最近の Web セミナー「Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理): 旧式の ERP ではもはやうまくいかない」 では、財務担当者がどのようにデータを活用しているか (していないか) について、明白な統計がいくつか紹介されています。4 人のうち 3 人 (75%) は、業務データのサイロ化が迅速化の最大の妨げになっていると回答しており、このことは「意思決定に時間がかかりすぎる」と回答した 80% の回答者にも影響していると考えられます。また、72% の企業が、将来を見据えた情報の需要に応えるのが難しいと答えています。
多くの企業にとって、この問題は記録から報告までのプロセスにおける非効率性に起因しています。この非効率性は、レガシー ERP システムの産物です。
特に、情報を要約するために設計された固定の会計キーに基づいて構築されたプロセスが挙げられます。これは要約などには便利ですが、このプロセス自体がデータを削除することになるため、データが豊富で、洞察によって動く今日の財務の世界では逆効果となります。
また、レガシー ERP システムは、複数のインスタンスに分かれていることが多くあります。または、財務部門に必要なデータを提供するためには、他の 3 ~4 つのバックエンド システムとの連携が必要になります。こうしたシステムからデータを抽出して予測分析を行ったり、さらにはタイムリーな決算を行ったりすることは、直線的で還元的な作業になりがちです。そのため、財務部門が必要なデータを取得するプロセスでは、異なるシステムでデータを出し入れすることになり、データの質が低下してしまいます。財務部門は決算後も、経営陣や取締役会への報告のために使用できるように、また理解しやすいようにデータを再構築する必要があります。
最新のクラウドベースのプランニング ソリューションを使用して、予測、予算、What-If シナリオのモデル化を行っている組織でも、大部分が手作業で柔軟性に欠けるレガシー システムによって、プランニングへの投資の潜在能力と投資利益率 (ROI) が損なわれることがあります。データを取り巻く文脈や詳細なディメンションが欠けていると、インサイトが得られなくなってしまいます。
データへの潜在的なアクセスがあると、継続的なプランニング環境を構築するための取り組みが妨げられます。一部の環境では、個別の連結処理や会計照合調整が障害となっています。また、まだ旧式の BI ツールを使用している組織もあります。この場合、データドリブンなインサイトに基づいて行動するためには、さらに多くのサイロを通過しなければなりません。
こうした困難はどのように顕在化するのでしょうか。ひとつには、要約データでは実績値のディメンションが制限されるため、数字の背後にある「なぜ」を説明するのに役立つ元となる取引にまで掘り下げることができないということです。
これでは、インサイトが制限されるだけでなく、理解度に違いが生まれたり、それどころか真実の解釈が違ってくることにもつながりかねません。アジリティがすべてである時代に、ビジネスで起きていることの把握に矛盾があっては、インサイトを得る時期が遅れるだけです。
Workday のアカウンティングおよびレポーティング担当ディレクターである Patrick Hoynes は、時代遅れで柔軟性に欠ける ERP 環境に依存していた前職での財務上の困難を振り返って次のように述べています。「素晴らしい会社で、素晴らしい人財が集まっていましたが、「なぜ」を迅速に把握することに苦労しました。この会社には、世界 40 か国から集まった社員がいました。そのため、ある地域で何が起こっているのかを知りたいときには、就寝中の人に電話しなければならないこともありました。迅速な回答を得ることは非常に困難でした。」
Hoynes は、もし当時、前職の会社に最新のクラウドベースの財務管理システムがあったら、会計グループは数字の背景にある要因をすぐに掘り下げることができただろうとし、「そのようなインサイトをもっと効率的に得ることができたはずです」と語っています。
Hoynes は、「問題は、適切なデータに適切なタイミングでアクセスできるようにすることです」と述べ、会計部門と FP&A 部門の間でよく聞かれる、悲痛なスローガンとなっている言葉、つまり「別々に分離されたシステムでは、このニーズに応えることはできません」と繰り返し述べています。
では何が必要なのでしょうか。まず、単一の共有データ モデルです。Accenture 社によると、CFO の 99% は、リスクを回避するためにリアルタイムデータを利用したいと考えています。しかし、そのデータを必要な規模で活用できていると回答した企業は、わずか 16% でした。また、68% は人工知能 (AI)、機械学習、リアルタイムで多様なデータセットを活用するリアルタイムの財務モデルが、予測計画や収益予測に基づいてより優れたビジネス上の意思決定を行うために必要になると考えています。
それを実現するのは、考えるほど難しいことではありません。Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理)などの最新のクラウドベースの財務管理アプリケーションは、ビジネスが稼働しているすべてのシステムに対して、唯一の正しい情報源を提供します。この統合されたコアは、財務とワークフォースのトランザクション、サードパーティとレガシー アプリケーション データ、予算と計画、同業他社とのベンチマーキングなど、あらゆるデータをひとつのシステムにまとめ、事実上あらゆる詳細レベルのアプリケーションにアクセスできるように設計されています。
これは、決算プロセスを合理化しようとしている会計部門、より正確な差異分析を行おうとしている財務部門、または重要なビジネスの推進要因を把握し、より予測的で正確な計画を立てるために実績をリアルタイムで把握したい FP&A 部門にとって朗報です。このすべてのチームが、統合されたデータ コアに支えられたクラウドネイティブで常時稼働するシステムを利用している場合、必要なインサイトを得るためにはクリックするだけで十分です。
レガシー ERP システムやサイロ化されたデータ ストアの使用に伴う遅延を容認できる組織はありません。タイムリーで自信をもって下すビジネス上の意思決定や、正確で予測可能なフォーキャストを行うために必要なインサイトに遅れがあるわけにはいきません。システムやワークフローが足かせになっている間ずっと、アジリティを高める方向で事業を経営する余裕はないのです。
詳細は、この Web セミナーをオンデマンドでご覧ください: 「Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理): レガシー ERP ではもはやうまくいかない」。
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