コミュニティの力: 気候変動対策のための団結力

この度 Workday は、Business Alliance to Scale Climate Solutions (BASCS) という団体に創立メンバーとして参加することになりました。企業による気候変動への資金提供を拡大し、パリ協定の目標を達成するため、他の企業と協力して取り組んでまいります。

コミュニティは重要です。新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) によるパンデミック下で、私たちはみな一心同体であるということを認識しました。自身の行動が誰かの行動に影響を与えることを考慮すると、互いに気を配り、私たちの暮らす地球を思いやり、前向きな変化を起こすために協働することは私たち全員の責任です。

Workday において、コア バリューはあらゆる活動の指針です。コア バリューの整合性を尊重し、環境持続可能性をサポートするために弊社が果たすべき役割に取り組んでまいります。今年の世界環境デー (6 月 5 日) に際して、Workday は、Business Alliance to Scale Climate Solutions (BASCS) という団体に創立メンバーとして参加することになりました。本団体は、気候変動改善に向けて企業の資金提供および活動を拡大し、パリ協定の目標を達成するために創設されました。

影響を与える

世界経済フォーラムのグローバル リスク報告書 2021 年版において、気候変動への対応の失敗は第 2 位に位置付けられています。しかし、2019 年の国連環境計画 (UNEP) の報告書によると、過去 10 年間で世界の排出量の傾向には特に変化が生じていません。

BASCS はこの相違を認識し、気候変動を解決するための資金提供に対する認識を高め、知識とインフラ間のギャップを明らかにし、企業によるカーボン クレジットの購入およびその他の気候変動改善に向けた資金提供の拡大にむけて取り組み、民間企業による気候変動改善への野心を行動に変換する支援に務めてまいります。

BASCS は 2021 年の目標として次の 4 つを掲げています。

  • 実践的な行動を起こせるグローバル コミュニティを構築および成長させ、企業による気候変動改善に向けた資金提供の中心となる団体を築くこと。

  • コミュニティ全体で情報や機会を共有することで、行動を加速し影響を拡大させるために共に学び行動すること。

  • ガイダンスやリソース、学習の機会を提供することでビジネスを強化し、ムーブメントを拡大すること。

  • 公共部門の行動を支援する証拠として、資金提供を行った企業の声を広めること。

共に強くなる

Workday は BASCS に加入し、他の企業や組織と共に環境持続可能性に向けて取り組んでいます。Workday お客様コミュニティの一員である Netflix、Salesforce、Unilever も BASCS のメンバーです。BASCS には、環境防衛基金国連環境計画などの非営利組織が参加しているほか、事務局として世界自然保護基金BSR が参加しています。

私たちはグローバル コミュニティとして気候変動を改善する目標を達成できていません。より多くの投資が早急に必要であるため、企業による気候変動改善に向けた資金提供を拡大できる組織を取り込むことが必要不可欠です。BASCS メンバーは次の原則に従って行動します。

  • 排出量の削減: 科学的根拠に基づく目標に従って、それぞれの組織の排出量を削減し、影響の大きい気候変動に対する投資を行って気候変動をさらに抑制する。

  • 野心から行動へ: 世界的な排出量の削減および除去に対する投資を拡大するために自身の影響力を利用し、サプライヤや顧客による投資も拡大する。

  • 測定可能な影響: 正当で検証された方法を適用することで、投資の社会的および環境的整合性を確保し、排出削減量が正当かつ定量化および検証、追跡可能であるようにする。

  • コベネフィット (相乗便益): 環境的および社会的整合性を提供し、可能な場合は定量化できる相乗便益を生み出す投資を支援する。

1.5°C の未来の実現に向けて

Workday は今年の初めに、2 つのマングローブ林の復活による二酸化炭素削減プロジェクトを拡大するため、100 万ドルの投資を行うことを発表しました。

BASCS に参加することで、気候変動改善に向けた資金提供を拡大し、1.5°C の未来を実現するために必要な、より多くの類似プロジェクトを支援するために取り組んでまいります。

なぜ 1.5°C なのかというと、気候変動は取り返しのつかない状況に達しようとしており、自然界や経済、社会にまで影響を及ぼしています。そのため、私たちは科学的根拠に基づいた排出量の削減目標をバリュー チェーン全体で設定し、地球の平均気温の上昇を産業革命前の温度から 1.5°C 以内に抑えるべく取り組んでいます。

Workday は、カーボン クレジットを購入してカーボン レガシーを軽減することで、ライフタイムのネット カーボン フットプリントをゼロにすることに成功した最初のグローバル大企業です。しかし、二酸化炭素の排出量をオフセットするにはまだ十分でないため、二酸化炭素削除に対して投資を行いました。二酸化炭素を削除および抑制するため、メキシコとケニヤでマングローブ林を復活させるという 2 つの気候変動改善プロジェクトに投資しています。

なぜマングローブなのかというと、マングローブはバイオマスで陸生林の 4 倍もの二酸化炭素を抑制することができるからです。これらのプロジェクトは、Verra’s Verified Carbon Standard (VCS) に基づくブルー カーボン方式などの新しい方式とともに認可されることを目指しています。

これらのブルー カーボン方式は見込みがありますが、投資が足りていません。たとえば、天然の気候変動対策には、世界中の気候変動関連の投資のたった 3% しか充当されていません。しかし、ブルー カーボン方式には、総排出削減量の 3 分の 1 をカバーできる可能性があり、2030 年までに地球の平均気温の上昇を 2℃ 以下に保つためには欠かせません。

これまでの取り組み

5 年前、Workday は 2021 年までに炭素排出量実質ゼロという目標を達成し、100 パーセント再生可能電気によってビジネスを運営できるようにするという高度な目標を発表しました。そして当初の予定より 1 年早い 2020 年にその目標を達成しました。それにより、次の教訓を得ることができました。

  • 炭素排出量の多いアクティビティを避けるには、社員のサポートや賛同が必要である。

  • 効率化を通じて炭素排出量を減らすには、チーム間の連携が必要である。

  • 高炭素なエネルギーを低炭素な選択肢で置き換えるというような取り組みでは、創造性を発揮することが不可欠である。

  • 高品質なカーボン クレジットに投資することで、環境および社会に与えるポジティブな影響を最大化することができる。

Workday は、公正で公平な世界を築くための取り組みを続けています。企業による資金提供は、気候変動の解決に向けた投資を拡大する上で重要な推進力になりうると認識しています。気温上昇を 1.5°C に抑え、公正で持続可能な未来を築くために必要なことです。BASCS の一員として、他の組織と協力しながら、地球の未来をより良くするための活動ができることを嬉しく思っています。

Business Alliance to Scale Climate Solutions について詳しくは、scalingclimatesolutions.org にアクセスしてください。

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