Workday Extend で Kainos 社とその顧客用にアプリを開発
Workday Extend を使用して、デジタル トランスフォーメーションのエキスパートである Kainos 社は、クラウドベースのエンタープライズ管理プラットフォーム内でシームレスに実行されるアプリを作成しています。その使用方法と理由について紹介します。
Workday Extend を使用して、デジタル トランスフォーメーションのエキスパートである Kainos 社は、クラウドベースのエンタープライズ管理プラットフォーム内でシームレスに実行されるアプリを作成しています。その使用方法と理由について紹介します。
ソフトウェア開発から機械学習に至るまでのあらゆるものを扱うデジタル テクノロジー ソリューションのプロバイダである Kainos 社は、ビジネス上の課題を解決する新しいアプリの作成機会を適切に見い出しています。多くの場合、そのようなアプリケーションは、エンタープライズ マネジメント プラットフォームとシームレスに連携し、データ、設定、および機能を共有する必要があり、 複雑さが高まります。
Workday Extend はまさにそのような問題を解決するために開発されました。Workday Extend を使用すれば、企業は Workday プラットフォーム内で実行するアプリを構築できます。弊社は最近、Kainos 社のグループ財務責任者の Matt McManus 氏と、同社の Workday プラクティスを担う最高技術責任者、Damien Taylor 氏と対談し、Workday Extend をどのように使用して Kainos 社とその顧客用のアプリを作成しているか、そして今後はどのような展開を考えているかを伺いました。
Taylor 氏: Workday Extend を使用すれば、アプリのルック アンド フィールを Workday と同じにすることができます。そのためすべてのユーザーが簡単に認識して使用できます。トレーニングは必要ありません。しかも、Extend アプリは、Workday プラットフォームと同じ最新の状態に更新され、その中のあらゆるものを認識します。たとえば、社員がポジションを変更したり、退社したりすると、Extend アプリはその状況を把握します。統合の構築やデータの移動に関わる作業を行わずに済む場面などで、想像以上のパワーを感じられます。
McManus 氏: アプリが Workday 内で実行されることの強みは、ユーザー エクスペリエンスに留まりません。Workday が主導していることも利点の 1 つと言えます。そのため、実装はサードパーティ ツールよりも迅速に行えます。Extend では、個別のツールの購入やライセンス取得を必要としません。コンプライアンス、セキュリティ チェックなども円滑に行われます。
Taylor 氏: いつも一番気になるのは、データ セキュリティとデータ プライバシーです。これまでに 60 社を超える顧客を、それぞれの Extend ジャーニーを通じて支援してきました。顧客はデータのセキュリティが確保されることを期待します。 Workday Extend では、物理的な観点から Workday がセキュリティに対応しますが、顧客は、Workday 内で既存のセキュリティ設定を活用できるので、顧客とパートナーにとって大変便利です。私たちは機能を構築するだけで済みます。 その良い例が、効果的にすべての HR 関連ドキュメントを管理できるように Kainos 社が構築した Employee Document Management アプリです。顧客は、さまざまな社員ドキュメントを Workday 内に保持し、Workday の既存のコア設定を利用して、ドキュメントのアクセス権と Workday の他の部分との整合性を確保できます。
「アプリが Workday 内で実行されることの強みは、ユーザー エクスペリエンスに留まりません。Workday が主導していることも利点の 1 つと言えます。そのため、実装はサードパーティ ツールよりも迅速に行えます」
Matt McManus 氏
Kainos
Taylor 氏: この出張管理アプリを使用する当社のスタッフ メンバーは、Workday にアクセスして出張申請を送信します。その後に出張担当チームがメンバーに合った出張を予約します。現在は、プロジェクト、財務上の支出、HR データ、離職に照らして、出張の習慣に関する報告を行えるようになりました。Extend での大きな利点の 1 つはレポート機能です。ひとつのプラットフォーム内ですべてのデータに関して報告できる機能は非常に優れていると言えます。
McManus 氏: 財務の観点から、出張申請が作成されてプロジェクトに割り当てられる状況を確認できます。収益を認識し、コールを適切なコール センターに割り当てることができます。また、状況によっては顧客への請求を行えます。そのすべてがバックグラウンドで処理され、社員に要求されるのはひとつのユーザー エクスペリエンスのみです。しかも非常に強力な機能です。
Taylor 氏: 先日、会話していた同僚が「Workday の出張予約機能を使用している」と言いました。 そこで私は、「それは私たちが構築したアプリですよ」と答えました。 まさに、Extend アプリの価値を示すものでした。皆さんのスタッフの方々は、コアの Workday と同じように動作するからこそ、コアの Workday の機能だと思うのでしょうね。
Taylor 氏: スタッフがオフィスに復帰しやすくなるよう、Extend アプリを構築する際に健康調査と健康証明書を利用しました。また、座席予約機能も構築して、チーム メンバーがいつ出社するかを社員が確認して、同じエリアまたは近くのエリアで座席を予約できるようにしました。このアプリは、濃厚接触者追跡機能も備えていて、誰かが新型コロナウイルスに感染すると、その同僚との近接度を追跡できます。
Taylor 氏: Extend 内のどのアプリにも、そのアプリを必要とするビジネス オーナーが存在するので、そのオーナーたちと連携してそれぞれのコア要件を把握する必要があります。アプリを構築するときに社内および弊社の顧客のために行うべき最も重要なことは、エンドユーザーとのコラボレーションです。ビジネス オーナーのニーズを満たしていても、実際のユーザーのニーズに応えないアプリを構築しては意味がありません。そこで、エンドユーザーを取り込んで、アプリがその要望に十分応えられるようにします。私たちは、ユーザー プロトタイプを構築して、エンドユーザーが少し動かせるようにしています。プロジェクトの終盤には、再びビジネス オーナーとエンドユーザーに参加してもらいアプリをテストし、アプリが想定どおりに確実に動作することを確認します。
Taylor 氏: 最初はシンプルに、そしてだんだんと速く歩けるようにすることです。複数のユース ケースを使用し、シンプルさと価値に基づいた優先順位付けを行ってから、価値をもたらす最もシンプルなものを選択します。
Workday プラットフォームに適したアプリを選択します。そのアプリが Workday データを使用して Workday にデータをプッシュしていたり、人財プロセスまたは財務プロセスに関連している場合は、有力な候補だと言えるでしょう。一方で、Workday に取り込まれない何かを Extend で構築しても意味がありません。
Workday のデベロッパー サイト上のコード サンプルを使用し、そこからビルド アウトします。可能な限り Workday のユーザー エクスペリエンス パターンに従うようにします。Workday プラットフォームに適合しないアプリは望ましくないからです。そして当然のことながら、Workday に関するトレーニングを行ってください。
また、適切な人財を配置してください。この取り組みには、ソフトウェア エンジニアや統合コンサルタントなどのさまざまな技術者が必要です。統合ではなく開発プロジェクトであることを想定してください。そして、プロセスの可能な限り早い段階にビジネス ユーザーやエンドユーザーなどの主要なステークホルダーを参加させます。
McManus 氏: アプリを開発するときは、その保守も必要になることを忘れないようにしてください。
Taylor 氏: そして、Workday が主催する年次デベロッパー会議である Devcon などの機会を必ず活用してください。他のエキスパートと交流しながら、他のユーザーが Extend で行っていることを学べる貴重な機会です。もちろん、24 時間のハッカソンに参加して、最新の Extend テクノロジーを試すこともできます。当社の顧客のニーズを想像したり予測したりすることにも役立ちます。
「Extend で構築したいものはたくさんあります。当社は Workday Adaptive Planning, を使用しているので、将来に向けてさらに計画や予測ができるアプリケーションを構築する予定です」
Damien Taylor 氏
Kainos
Taylor 氏: Extend で構築したいものはたくさんあります。当社は Workday Adaptive Planning, を使用しているので、将来に向けてさらに計画や予測ができるアプリケーションを構築する予定です。
現在は、社員の賞与のために Workday 報酬管理を使用していますが、年間を通じて、当社がどのように賞与を追跡しているか、またはどの程度の賞与を取得する可能性があるかが社員にはわかりません。年末には賞与の割合を把握する必要があります。社員が年間を通じて自分の賞与がどのように追跡されているかを把握でき、年末には賞与が給与に自動的に組み込まれるような Extend アプリを作成したいと考えています。
個人的に特に欲しいと思っているのは、同僚からのフィードバックを促すアプリです。そのアプリは、社員の同僚から構造化された匿名のフィードバックを収集します。そのため社員は主にマネージャからフィードバックを受け取るのではなく、自分の同僚がどう思っているのかを直接聞くことができます。
新規採用であれ職務変更であれ、人財配置イベントの際に、その社員が必要とするすべての各種ハードウェア、ソフトウェア ツール、セキュリティ アクセスを 1 つのページで把握できる Workday 内のアプリも欲しいところです。
McManus 氏: Damien、そのアプリを構築したら私が購入しますよ。
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