不確実な時代に社員エンゲージメント ソリューションが重要である 4 つの理由
不確実な状況が続く変化の大きい時代に企業が競争力を維持するには、社員センチメントの把握が不可欠です。そこで、役立つのが社員エンゲージメント ソフトウェアです。
不確実な状況が続く変化の大きい時代に企業が競争力を維持するには、社員センチメントの把握が不可欠です。そこで、役立つのが社員エンゲージメント ソフトウェアです。
ここ数年間で変わらないことがあるとすれば、それは急激な変化です。変化のスピードが減速する兆しはありません。PwC 社の最近の調査によると、ビジネスリーダーの 5 人に 4 人以上 (83%) が成長をビジネス戦略の中心に据えており、他のどの目標よりも割合が高くなっています。しかし、トップダウン型のリーダーシップでは、大規模な変化を伴う不確実な状況に十分に対応できません。
企業文化に影響する大きな経済的変化に効果的に対応するには、社員の声に耳を傾ける必要があります。そこで不可欠となるのが、社員エンゲージメント ソリューションです。
社員エンゲージメント ソフトウェアを活用すると、社員とデータの間にあるギャップを埋めることができるため、上級マネジメントと企業全体のワークフォースとの分断が解消されます。不確実な状況が新たな段階へと移り、静かな退職への関心も高まる中、企業が成功を収めるには、社員の意見に耳を傾け、その意見に基づいて行動する必要があります。
社員エンゲージメントの取り組みを適切に進めるために重要なのは、エンゲージメントがなぜ不可欠であるのかをリーダーが十分に理解することです。そうすれば、マネージャはすべての社員に社員エンゲージメントとその重要性をしっかりと理解してもらうことができます。このような共通の理解を深めるには、まず次のようなシンプルな定義から始めます。
エンプロイー エクスペリエンスは、社員が入社してから退職するまでの過程と捉えると最も理解しやすくなります。社員エンゲージメントはそこから生まれる結果です。エンゲージメントの高い社員は、自分の役割、所属するチーム、および会社全体に対して前向きな感情を持ち、常に全力で業務に取り組みます。
エンプロイー エクスペリエンスと社員エンゲージメントを区別することは非常に重要です。この 2 つをしっかり区別することで、社員が在職期間中にさまざまな場面で経験する、エンプロイー エクスペリエンスの質の高さをエンゲージメント指標によって正確に計測できるためです。全体としてエクスペリエンスが肯定的なものである従業員は、全社的な成功に貢献する可能性が高くなります。
このことを考えれば、エンゲージメントの高い社員が集まる企業であることのメリットは明らかです。よりインクルーシブな企業文化の醸成から、社員のパフォーマンスや生産性のさらなる向上まで、幅広いメリットが得られます。次に、社員エンゲージメント ソフトウェアが全体的なエンプロイー エクスペリエンスにおいて果たす役割を見ていきましょう。
社員エンゲージメント ソリューションは、エンゲージメントの動向を追跡し、企業全体から社員センチメントを収集するためのツールです。収集したデータを使用して意思決定を促進し、社員満足度を向上させ、社員が抱える懸念に直接対処できるようになります。
社員が意欲を持ち、サポートされていると感じる職場環境の構築を目指すべきですが、どこから始めればよいでしょうか?成果につながる変革を目指すには、まず現状を把握する必要があります。そこで、社員エンゲージメントの最適な測定方法として役に立つのが、社員エンゲージメント ソリューションです。
社員エンゲージメント ソフトウェアを活用すると、社員とデータの間のギャップを埋めることができます。
社員エンゲージメント ツールの活用例は数えきれないほどありますが、よく使われる機能をいくつかご紹介します。
社員エンゲージメント調査: 社員エンゲージメント調査は、実施するのが年 1 回でも週 1 回でも、すべての社員エンゲージメント プラットフォームの土台となります。社員はこの調査を利用して、多種多様なトピックに関してフィードバックできます。通常はスコアまたは記述式の回答のいずれかで提供します (両方の場合もあります)。
社員ダッシュボード: 社員ダッシュボードを使用すると、社員は自分自身のエンゲージメント指標の経時的な変化を確認し、良くも悪くも影響を与えている要因を確認できます。また、社員とマネージャの対話や、関連するトレーニング コースやサポートの提案も可能です。
マネージャ ダッシュボード: マネージャ ダッシュボードでは、マネージャが自分のチームをあらゆる面で把握し、エンゲージメント スコアを確認できます。通常は、注意が必要となる可能性のある領域が強調されます。Workday Peakon Employee Voice では、推奨されるアクションが自動的に生成されるため、新たに発生した問題にも対処できます。
社員エンゲージメントと、エンゲージメント ツールによるその測定方法を十分に理解していれば、さらに大きな疑問に答えることができます。それは、不確実な時期における成功に社員エンゲージメントがどう関係しているのかということです。そしてエンゲージメント ソフトウェアがそのプロセスにどう関わっているのかという疑問です。答えは、社員がどのように変化に対応するかにあります。
McKinsey 社のグローバル調査によると、シニア リーダーは自社の変革目標が全社員に適合していると考える可能性が他の役割よりも約 20% 高くなっています。これは大半の社員にとって、日々の職務にどう影響するでしょうか?
大規模な変化が起きているときに企業が直面する最大の問題は、シニア マネジメントとチームの間の断絶です。企業内の各レベルで社員センチメントを見える化していないと、想定内の変化であっても想定外の変化であっても、マネージャはチームのためになる行動を取ることができません。
さらに、McKinsey 社の同調査によると、現場の社員が当事者意識を感じることができるようにマネジメントが取り組む場合、変革の成功率は 70% です。現場の社員が率先して変化を促進する場合、変革の成功率は 71% になります。この両方が実現した場合の成功率は 79% に上がります。では、このことが社員エンゲージメント ソフトウェアにどうつながるのでしょうか?
Workday の最新レポート『Creating a Highly Engaged Organization (エンゲージメントの高い組織の構築)』の調査データによると、エンゲージメントを重視する組織の上位 25% で、社員フィードバックを積極的に受け入れており、調査コメントへの回答率は下位の企業より 20% 高くなっています。どちらの場合も、社員に自分の意見を述べる場を用意すると、成功率が上がります。このフィードバックを最も効果的に促進するのが、社員エンゲージメント ソフトウェアです。
信頼性の高い手法で社員エンゲージメントを測定し、その改善に向けたアクションを実行することは、不確実な状況でパフォーマンスと士気を維持するのに不可欠です。では、企業は社員エンゲージメント プラットフォームにどのような機能を求めるべきでしょうか?ビジネスニーズに適したソリューションを見つけるにはどうすればよいでしょうか?そこで、自社の社員エンゲージメント プログラムに最適なエンゲージメント ソフトウェアを見つけるためのヒントを 5 つご紹介します。
現場の社員が当事者意識を感じることができるようにマネジメントが取り組む場合の変革の成功率は 70% です。
リーダーが社員との間に築いている強力な関係性を認めることが重要です。マネージャは、自分が統括するチームの人数が 3 人なら、コメントを入力した社員を特定できるはずです。Workday Peakon Employee Voice で匿名性よりも機密性が重視されるのはそのためです。個人を特定する情報は削除され、マネージャとチームは率直に対話できるようになります。
Workday が 1,150 人のシニア エグゼクティブを対象に実施したグローバル調査レポート『アクセラレーションのギャップの解消: 持続可能なデジタル トランスフォーメーションに向けて』では、半数を超えるリーダー (52%) が、自社のビジネスの現状と、競争力を高めるためにあるべき状態との間のギャップが深まっていると回答しています。企業は経済的な不確実性が高い状況に直面し、競合他社からのプレッシャーにもさらされているため、社員エンゲージメントで後れを取るわけにはいきません。
このセクションでは、不確実性が高く、変革が求められる時代に企業が直面する 4 つの主なリスクについて説明し、それぞれの場合について社員エンゲージメント ソリューション (以下「エンゲージメント ソリューション」) が提供する解決方法を簡単に示します。
変化が激しく不確実な状況への対応が難しいことは明らかであり、対応を試みたとしても、あらゆる変動要因に備えることはできません。企業ができることは、過去の働き方の変化から学ぶことです。働き方の非常に大きな変化については、経験したばかりで記憶に新しく、学ぶべき多くの教訓があります。
パンデミックで浮き彫りになったのは、企業と社員との間の断絶の可能性です。在宅勤務や、在宅とオフィス勤務の組み合わせを導入したことで、企業文化が物理的な場所にリンクしているという考え方が破綻しました。代わりに企業は今、その目標や価値観を職場の外でどのように伝えるのかを考える必要があります。文化の醸成が社屋や社会的な出来事によって制限されるべきではありません。
Workday のレポート『アクセラレーションのギャップの解消』によると、変化の激しい状況で企業が直面する 2 大障壁の 1 つが文化であり、35% のエグゼクティブは直面する最大の障壁が企業文化だと回答しています。では企業は、自社の価値観や全社的戦略につながる強固な社内文化をどうすれば推進できるでしょうか?
エンゲージメント ソリューション: 定期的にフィードバックできる場を設ける
社員エンゲージメント ソフトウェアを使用して企業文化の改善を目指す最大のメリットは、社員にフィードバックを求めること自体にプラスの効果があるという点にあります。Workday のレポート『Creating a Highly Engaged Organization (エンゲージメントの高い組織の構築)』のデータによると、エンゲージメント スコアが高い企業の 45% が四半期、月、または週ごとにフィードバックを求めているのに対し、スコアの低い企業ではこの数字はわずか 26% です。
改めて言うまでもなく、社内のコミュニケーションが円滑であることは重要です。社員のライフサイクル全体で頻繁な社員フィードバックの場を設けるうえで、エンゲージメント ソリューションが役立つ領域を 3 つご紹介します。
社員エンゲージメント調査が定期的に実施される仕組みをつくる。パフォーマンス レビューや退職者面接のときになって初めて問題が明らかになるべきではありません。エンゲージメントの取り組みを成功させる土台となるのは意識調査です。この調査を高い頻度で実施すると、リアルタイムの状況を反映した正確なデータを得ることができます。
マネージャと日々情報を交換する。リーダーは一貫性のある企業文化の中心的な役割を果たします。そのため、チームにとって重要な社員調査は、そのチームを管理するマネジメントにとってもまったく同じように重要です。あらゆるレベルでマネージャに関与してもらい、マネージャの意見を聞き、有意義で目に見えるアクションを起こして対応します。
マネージャが行動できる環境を整える。企業の価値観は、それに基づいた行動を取らなければ意味がありません。Workday Peakon Employee Voice を利用すると、マネージャは自分のダッシュボードから直接アクションを起こすことができ、チームのメンバーが問題を抱えている領域を明らかにして、機密性の高い対話を行うことができます。
一般に人は変化を恐れます。自分の生活に影響を及ぼす可能性がある場合はなおさらです。会社が不確実な状況に直面していれば、その原因が社内の変革であっても、社外の経済的な状況であっても、当然ながら社員は不安になります。
そのような不安に対処しなければ、すぐに幸福度の低下につながり、顧客との関係が悪化し、社員の燃え尽き症候群の程度が高まる可能性があります。パンデミックを例に見てみると、2021 年に Workday が作成した『組織の大再生: 形勢を一変させて社員の離職を防ぐ』というレポートでは、27% の社員のエンゲージメント スコアが、離職の危険性が高いことを示していることがわかりました。マネジメントから明確な方向性が示されない状態で困難な状況に直面すると、社員の幸福度は低下します。
企業は経済的な不確実性が高い状況に直面し、競合他社からのプレッシャーにもさらされているため、社員エンゲージメントで後れを取るわけにはいきません。
まさに今、私たちは燃え尽き症候群の危機の瀬戸際にいます。Workday のレポート『2022 年の社員の燃え尽き症候群リスクを解消する』によると、2021 年から 2022 年にかけて分析した 10 の業界のうち 7 つの業界で、燃え尽き症候群リスクのレベルが同じか上昇していました。では企業は、社員の懸念が現れたときにどのように特定して対処できるでしょうか?また、マネージャは明確な答えのない将来についての問いにどのように対処できるでしょうか?
エンゲージメント ソリューション: リアルタイム データを使用してリアルタイムに対応する
基本的に、人は存在を知らない問題には対処できません。職場の進化はグローバルに加速しているため、社員の懸念に対応する能力も加速度的に高める必要があります。そこで非常に重要になるのが、社員エンゲージメント ソリューションです。
マネージャは未来を予測できないかもしれませんが、改善のために積極的に取り組んでいることをチームに示すことはできます。エンゲージメント ソリューションによって可能となる 3 つの方法をご紹介します。
リアルタイム データを重視する。社員エンゲージメント ソフトウェアを使用すると、社員が意見を寄せるプラットフォームを用意できるだけでなく、リアルタイムに更新されるデータにアクセスすることもできます。そうすることで、データの関連度が飛躍的に高まり、人事部門の仕事量が大幅に減ります。
必要なときにアクションを起こす。社員エンゲージメント ソリューションを使用すると、マネージャはリアルタイムの調査データを入手できるため、問題が発生したらすぐにアクションを起こすことができます。Workday のレポート『Creating a Highly Engaged Organization (エンゲージメントの高い組織の構築)』によると、エンゲージメントが高い企業のマネージャは、スコアの低い社員を認める可能性が同業他社よりも 18% 高くなっています。
機械学習を利用して社員のコメントを検索する。社員は問題について話すときにいつも同じ言葉を使うとは限りませんが、それでも一貫性のあるセンチメントは現れます。Workday Peakon Employee Voice では自然言語処理テクノロジーが使用されているため、マネージャは社員のコメントの中から意味に基づいて分類されたインサイトを見つけることができ、最優先事項を常に把握できます。
企業がうまくいっているときは、社員が企業のビジネス手法に満足していると容易に想定できます。しかし、社員が安心して声を上げることができると感じているかどうかを、重大な問題に発展しないうちに知るにはどうすればよいでしょうか?社員が自分の抱えている問題を伝える場がなければ、不確実な状況で突然離職率が上昇する可能性があります。
心理的安全性とは、社員が恐れずに自分の意見を伝えることができる状態を指します。この恐れの原因となるのは、声を上げることが昇進のチャンスに影響するかもしれない、または意見を否定されて軽視されるかもしれないという懸念です。いずれにしても、企業が継続的に成功を収めるには、社員が不利な立場に置かれることなく建設的なフィードバックを提供できることが極めて重要です。
企業全体で心理的安全性を生み出すには、プロセスの変更と同じように文化を変える必要があります。つまり、対面であれデジタルであれ、不安要素のない社員フィードバックの場を設けます。これは機密性の価値を理解するということです。
エンゲージメント ソリューション: 機密性の高い双方向の対話を実現する
Workday のレポート『Creating a Highly Engaged Organization (エンゲージメントの高い組織の構築)』のデータによると、エンゲージメントが高い企業のマネージャの対話率は、エンゲージメントが低い企業よりも 16% 高くなっています。意見を聞き入れてもらっていると社員が感じると、そのレコグニションは安心感とエンゲージメントにつながります。
エンゲージメントが高い企業のマネージャは、スコアの低い社員を認める可能性が同業他社よりも 18% 高くなっています。
このような機密性の高い対話の実現において、社員エンゲージメント ソフトウェアは語り尽くせないほどの役割を果たします。心理的安全性を高めるエンゲージメント ソリューションの手法を 3 つご紹介します。
機密性を重視する。機密性の高い対話を可能にするエンゲージメント ソリューションを利用すると、社員に自信を持って声を上げてもらうことができます。さらに、多種多様なトピックについて定期的に社員の心情を調査することで、そうしなければ社員が自信を失っていた可能性のある領域で成果をあげられるよう後押しします。
フィードバックの文化を推進する。定期的に社員の心情を調査し、その結果として進められているアクションについて社員に伝えると、社員は自分の意見が重要であると理解できます。それだけなく、声を上げることが迷惑ではなく歓迎されていると示すことにもなります。
可視性を高める。機密性は経営幹部の関与を妨げるものではありません。Workday Peakon Employee Voice では、各レベルのリーダーが自部門の社員から寄せられた有意義な意見を確認できます。このようにすると、非協力的なマネージャがいても、その壁に自分の意見が阻まれることがないと社員に理解してもらえます。
不確実な状況では、企業が他の懸念事項にどれだけうまく対処しても、社員のキャリアの成長とレベルアップに何かしらの影響を及ぼします。たとえば、Workday のレポート『The Impact of COVID-19 on Employee Engagement (新型コロナウイルス感染症が社員エンゲージメントに与える影響)』によると、パンデミックの際には社員のエンゲージメント、精神面の健康、および職場環境に関するスコアがすべて上昇しました。その中で唯一スコアが下落したのが成長でした。
成長に関する課題に取り組むことは、予算が厳しく見通しが立たない時期においては困難な場合があります。しかし、成長は必ずしも新たな昇進や昇給として現れる必要はありません。代わりに、企業全体で継続的な学習の文化を築くことを目指し、些細な成長やレコグニションの積み重ねを促していく必要があります。
エンゲージメント ソリューション: 継続的な学習文化を築く
Deloitte 社の調査によると、しっかりとした学習文化がある組織のエンゲージメントと定着率は、同業他社よりも 30% ~ 50% 高くなっています。さらに、斬新な製品やプロセスを開発する可能性も 92% 高く、市場初の製品を生み出す可能性が 56%、生産性が 52%、収益が 17% 高くなっています。
エンゲージメント ソリューションを、企業の学習文化とパフォーマンス管理のあらゆる取り組みの基盤とする必要があります。成長とレベルアップに関する対話を定着させるための 3 つの方法をご紹介します。
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