スキルアップから AI 導入まで: リーダー向けガイド

AI がビジネス環境を大きく変える中、ワークフォースのスキルアップはこれまで以上に重要になります。社員中心のアプローチを採用することが AI 導入のメリットを実現する鍵となります。

スキルアップから AI 導入まで:リーダー向けガイド; Workday 最高人財責任者 Ashley Goldsmith; 先駆的な企業

AI は仕事の進め方をあらゆる側面から変革し、ビジネス環境を劇的に変化させています。AI を戦略的に活用・導入する組織は、進化の激しい環境で生き残れるだけでなく、真に成長することができます。 

今日のリーダーが直面している最大の課題の 1 つは、AI 革命が進む中でチームをいかに指導するかです。AI の計り知れない可能性を見極めて成果を達成し、人財の潜在能力を引き出して最大化する必要があります。McKinsey 社によると、経営幹部リーダーの 47% は、組織が生成 AI ツールを開発・リリースするペースが遅いと述べており、その主な理由として人財のスキル ギャップを挙げています。

Workday は長年にわたり AI イノベーションを牽引し、お客様の人事・財務を変革してきました。一方で当社は、AI を使用して社内の業務方法も変革しています。当社には AI 分野に長年携わり、この新しいテクノロジーに深く精通している経験豊富な専門家が存在します。しかしその他の社員 (特に技術的な役割を担っていない社員) にとって AI は未知の世界への幕開けです。 

すべての社員が時代に乗り遅れないようにするため、当社は社員のスキルアップに投資し、社員が未来に対応できる能力を習得するようサポートしています。当社史上最大のラーニング・能力開発イニシアチブである EverydayAI は、20,000 人近くに及ぶ社員のスキルを向上させ、AI 導入を拡大し、AI ファーストの考え方を育む文化を促進することを目的としています。 

データや社員のインサイトを活用する

当社は調査とデータに基づいた人財中心の AI 導入アプローチを全社規模で採用しています。 

AI ツールの社内導入を開始して数年が経過しましたが、AI の使用は拡大し、大多数の社員が日常業務の一環として AI を使用しています。AI を使用している社員は明確なメリットを体感しています。AI は社員の生産性を高め、新たなインサイトの生成を促進し、創造性を強化しています。AI の使用方法を実際に確認すると、社員は AI を積極的に使用・奨励するようになります。EverydayAI の目標はこの勢いをさらに高めることにあります。 

この変革的な取り組みをデータドリブンに進めるため、当社は Workday People Analytics やフォーカス グループから得たインサイトを活用し、AI に対する社員の安心感と信頼を高める方法を詳細に理解しました。以下に調査結果の一部をご紹介します。

  • 試用時間の確保と許可: マネージャが一定の時間を設けてツールの使用と「試行錯誤」を奨励することにより、直属の部下はモチベーションを高め、AI を積極的に使用するようになります。

  • 同僚の力: 同僚のガイダンスは、一般的なトレーニング セッションよりはるかに効果があります。例えば、リーダーがチーム メンバーを招待して独自の AI ユース ケースを実演することにより、メンバーのアイデアや意欲を刺激し、AI を業務に適用する試みを促進することができます。

  • リーダーのガイダンス: 社員はマネージャやシニア リーダーが AI ツールの効果的な使用方法を明確に指示することを求めます。社員はいつどこで AI ツールを使用すれば最良の成果を得られるのかガイダンスを得たいと考えています。 

  • カスタマイズされたメッセージング: チームによっては業務の性質上、AI ツールの信頼性や正確性に強い懸念を抱く場合があります。

当社史上最大のラーニング・能力開発イニシアチブである EverydayAI は、20,000 人近くに及ぶ社員のスキルを向上させ、AI 導入を拡大し、AI ファーストの考え方を育む文化を促進することを目的としています。

成功するために不可欠なもの

当社が得たインサイトや経験に基づき、各組織が AI 導入を成功させるために極めて重要になると思われる基本的要素をご紹介します。

  • マインドセットと文化の移行: AI は最終的に何らかの形であらゆる人財の業務に組み込まれます。AI 導入について社員とやり取りする際は、これが 1 回限りのイニシアチブやトレーニングではなく、業務方法の抜本的な改革であることを理解してもらいます。なぜ組織の未来に AI が必要なのか、AI がどのように業務を変貌・改善するかなど、全体像がわかるように説明します。説明責任を重視する文化を促進するため、社員ごとに AI 目標を設定することを検討します。 

  • 継続的なラーニングと好奇心: AI 主導の時代においては何を知っているかではなく、どのように学習・適応するかが重要になります。リーダーは社員が AI を試験的に使用し、同僚と連携してベストプラクティスを共有し、新たな AI スキルを構築できるよう注力する必要があります。そのためには、リーダーがメッセージングやツールを活用して社員の好奇心を高め、AI で革新的な成果を達成している社員を例示・奨励する機会を特定できるようサポートします。 

  • 人事部門や IT 部門との強力なパートナーシップ: 全社員が新たなテクノロジーを習得するイニシアチブは、個人の任務ではなくチーム全体の取り組みです。人事部門は人財のニーズや学習方法を把握し、IT 部門は技術的バックボーンを提供する必要があります。プランを策定する前に、この 2 つの部門を交えて成功ロードマップを構築し、共有します。そうすることで、適切なツールやサポートを適切な人財に提供し、導入を成功させることができます。

リーダーは社員が AI を試験的に使用し、同僚と連携してベストプラクティスを共有し、新たな AI スキルを構築できるよう注力する必要があります。

チームを未来へ導く

AI は素晴らしい機会を提供しますが、最終的に成功を推進するのは人財であることを忘れてはなりません。社員を重視して社員の成長に投資し、AI を活性剤として使用することにより、組織はテクノロジーを通じて優れた成果を達成できる未来を構築できます。
Workday は AI 時代に適応するだけでなく、AI 時代を形成しています。

AI が業務、ラーニング、スキル開発をいかに変革しているかについては、当社のグローバル レポート『人間の可能性を引き出す』をご覧ください。

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