Workday のグローバル影響レポート (2023 年) の 6 つの要点

Workday の『グローバル影響レポート (2023 年)』から、お客様の成功事例、環境の持続可能性、社員エンゲージメント、ビロンギングとダイバーシティ、社会的影響、責任ある AI や ML、ガバナンスについて、Erik Hansen が 要点を説明します。

このブログでは以下についてご紹介します。

Workday では継続的な変革の推進に取り組んでいます。世界各国に 18,000 人近くの優秀な人財を抱え、Workday を利用されるお客様やコミュニティとの信頼関係の構築に努めています。Workday の『グローバル影響レポート (2023 年)』は、過去 2 会計年度の情報を紹介しています。変化する今日の環境下で、コア バリューに基づき当社がどのようにポジティブな影響を推進しているかを確認いただけます。

以下では本年度のレポートの要点をご紹介しています。Workday がいかにお客様をサポートし、持続可能な未来の創造に貢献し、社員を最優先させているかをご確認いただけます。当社のビロンギングとダイバーシティに対する取り組み、社会的影響の創出、倫理的な企業運営についてもご理解いただけます。

お客様の成功事例

当社のお客様は誰とビジネスを行うかを重視し、ビジネス目標の達成をサポートできる、Workday のようなパートナーを求めています。お客様の最優先事項は、人工知能 (AI) や機械学習 (ML) の責任ある活用方法です。そのため、Workday では継続的な取り組みの一貫として、社内的には責任ある AI を開発し、社外的には有用なセキュリティ対策の推奨に励んでいます。

環境、社会、ガバナンス (ESG) レポートも、多くのお客様が重視している主要な領域です。ESG に関する情報開示やレポートの要件は複雑なだけでなく、高品質なデータが求められます。そのため、当社はお客様が必要な情報を提供できるよう、継続的にイノベーションに取り組んでいます。

当社のソリューションを使用することで、お客様はデータの収集、戦略フレームワークの構築、監査への対応、サプライチェーンに伴う課題の管理、信頼性の高いレポート、将来を見据えた計画の策定に対応できます。たとえば、Workday ファイナンシャル マネジメント (財務管理)Workday Prism AnalyticsWorkday ストラテジック ソーシングは、サプライヤから ESG データの収集を行い、改善すべき領域を特定し、サプライヤ支出からスコープ 1、スコープ 2、スコープ 3 の排出量を把握して報告できるようにします。

Workday は世界で最も倫理的な企業の 1 社となるべく努めています。Ethisphere 社は 2021 年、2022 年、2023 年に連続して「世界で最も倫理的な企業」に Workday を選出しています。

環境の持続可能性

今後 10 年間は、炭素排出量を削減し、気候変動の影響を抑える重要な期間になるため、Workday の持続可能性戦略は、脱炭素社会の実現に照準を合わせています。Workday は、オフィス、データ センター、パブリック クラウド、出張など、あらゆる場面において炭素排出量実質ゼロ1 を達成しているほか、100% 再生可能電力の目標も達成しています。また、お客様のコミュニティ全体にカーボンニュートラルなクラウドを提供しています。また、すべてのスコープ 3 排出量を含め、オペレーション フットプリントの最新情報を共有するとともに、排水基準値を設定して当社が環境に与える影響を測定し、ステークホルダーと共有するようにしています。

さらに、当社の科学的根拠に基づく目標 (SBT) は、排出量の 3 つのスコープすべてにおいて Science-Based Targets イニシアチブの承認を受けており、地球温暖化を 1.5℃に抑えることを目指しています。当社のレポートには、SBT の初期の進捗状況が共有されています。従来のカーボン クレジットの購入から炭素除去に移行する戦略の一環として、当社は Frontier への参加を発表しました。Frontier は、永久的な炭素除去を購入するための事前買取制度です。これは、マングローブ林の再生に焦点を当てた 2 つの自然炭素除去プロジェクトを拡大するための 100 万ドルの投資とは別に行われます。

また、気候政策やアドボカシーに対する意識を強化し、再生可能エネルギーへのアクセス拡大と脱炭素化への取り組みを優先させています。当社は政策立案者と直接面会したほか、米国ではインフレ抑制法のエネルギー・気候条項を支持する機運を高め、EU では欧州グリーン・ディールの進展に貢献しています。今年度のレポートには、気候政策への取り組みをまとめたタイムラインを掲載しています。

Workday の持続可能性に向けた取り組みのタイムラインは、再生可能エネルギーの 100% 利用という 2008 年の目標設定から始まり、現在もさまざまな活動が続けられています。

今後 10 年間は、炭素排出量を削減し、気候変動の影響を抑える重要な期間になるため、Workday の持続可能性戦略は、脱炭素社会の実現に照準を合わせています。

当社の人財

社員は帰属意識を感じ、成長・活躍するための公平な機会が与えられることで、初めて最大限の力を発揮できます。当社がスキル重視の人財戦略を推進してきた理由はここにあります。この戦略にはスキルベースのキャリア ハブが含まれます。社員はギグやラーニングの機会にアクセスし、スキル開発を支援する人財を見つけることができます。

当社の人財理念は、社員のパフォーマンスを高めることに重点を置いています。この理念に基づき、社員のキャリアを促進させるツールを提供しています。当社が使用しているツールの 1 つに Workday Peakon Employee Voice があります。このリスニング プラットフォームを使用すると、エンゲージメント、ウェルビーイング、ビロンギングに関する質問が含まれた調査を毎週実施し、社員から継続的にフィードバックを得ることができます。これにより、リーダーはチームのセンチメントに関するデータをリアルタイムに入手し、社員の回答に基づいてアクションを推奨できます。総合的には、このデータは当社の文化の改善、各役割の生産性のサポート、日常的なエンプロイー エクスペリエンスの簡素化に役立ちます。

Workday Peakon Employee Voice 調査への参加率は、平均すると毎週 70% 近くに達しています。当社では 30 万件以上の社員のコメント、25 万人以上のリーダーの回答、フィードバックに基づいてリーダーが実行した 1,000 件以上のアクションを収集しています。社員センチメントのフィードバックが格納された標準化データセットとしては世界最大級です。さらに、当社の社員エンゲージメント スコアは、世界のソフトウェ/サービス企業の上位 10% に含まれています。2

ビロンギングとダイバーシティ

強力な社員ファーストの文化を構築するためには、ワークフォースをサポート・歓迎する環境を育むことが不可欠です。当社はあらゆる人々のインクルージョン、ビロンギング、公平さが尊重されるように尽力しています (VIBE™)。これは当社の成功に不可欠なだけでなく、すべての社員が独自の視点を評価され、平等かつ不可欠な存在として尊重され、機会が公平に与えられる環境を構築するために欠かせません。

2020 年、当社は VIBE™ へのコミットメントを発表し、ビロンギングとダイバーシティへの取り組みとその発展を継続的にサポートすることを表明しました。当社はこのようなコミットメントを力強く前進させ、あらゆる人々のインクルージョン、ビロンギング、公平さを向上させるため、アクション、説明責任、影響に焦点を当てた新たな VIBE 目標を策定しています。

当社は新たな目標を 3 つの領域に絞っています。

インクルージョンインクルージョンを重視した能力、行動、手法の拡大を組織規模で目指します。これには、公平かつ公正な方法で機会を提供することが含まれます。インクルージョンを重視した採用目標を達成するために欠かせないのが、あらゆる場所に存在する、活躍の場を求めている優秀な人材に対応する Opportunity Onramps プログラムです。Opportunity Onramps を活用することで、優秀な人財はインターンシップを通じて貴重なトレーニングを受け、技術分野でキャリアを追求できます。

もう 1 つの例は人財獲得チームです。このチームは、エンドツーエンドのプロセスを見直し、あらゆる人々を対象とした公平な採用施策を推進しています。また、活用されていない人財や過小評価されている人財を重視する組織と戦略的なパートナーシップを構築し、Workday が人財にとってより最適な企業となるように取り組んでいます。

ビロンギング当社の目標はすべての社員が帰属意識を感じられるような文化を強化することです。Workday コミュニティ全体でこのような文化が育成されるように全力でサポートしています。

継続的なリスニング プラット フォームである Workday Peakon Employee Voice のレポートによると、当社はビロンギングと満足度において業界ベンチマークの上位 10% に含まれています。当社はビロンギング、インクルージョン、公平さという 3 つの重点領域すべてにおいて、Workday Peakon Employee Voice が示す社員の信頼スコアが向上するように努めています。 

公平さ当社の目標は、レベルアップ、イネーブルメント、採用、昇進、パフォーマンス管理、離職防止施策において VIBE を浸透させることにより、多様な人財のバランスを保つことです。過小評価されたバックグラウンドを持つグループの人財を増やすことで、公平さを確保します。特定のコミュニティでは顕著な進展を得ることができましたが、当社はこれまで過小評価されてきたコミュニティから人財を獲得・維持し、組織全体またはリーダー的役割への登用を増やすことに引き続き注力していきます。

2023 年の VIBE 目標の一環として、世界各国における女性採用の拡大や、女性の経営幹部への登用をはじめとした、男女比率の改善にも引き続き注力していきます。たとえば、ヨーロッパの社員を代表する VIBE カウンシルは、経営幹部に女性社員を登用することに焦点を当てたメンターシップ/トレーニング プログラムを開発しています。これは経営幹部を占める男女比率の平等化の推進という当社のグローバルな目標を後押しします。また、アジア人社員がリーダー的ポジションに昇進するプロセスで公平さが改善されるように尽力していきます。 

社会的影響

社会貢献は Workday の DNA に根差すものです。当社は社員が最も関心を寄せる活動をサポートすることを目指しています。社員は毎年、Workforce Week™ と呼ばれるプログラムに参加します。これは 2015 年から続く、当社最大の社員主導のボランティア イベントです。ボランティア週間の期間中、社員は求職者と 1 対 1 で面談し、面接に自信を持って対応できるように求職者をサポートしたり、履歴書に関する質問に答えたりします。ソーシャル キャピタルを構築し、職業上の関係を築けるネットワークを利用することは求職者にとって重要です。しかしこのような人財の多くは、人生経験、住んでいる場所、これまでの実務経験などの理由から、こうした機会に恵まれていません。Workforce Week はこうした障壁を取り除き、あらゆる人々が機会や公平さを享受できるようにサポートします。

また、昨年は社員が容易に社会に貢献できるようにするため、Bright Days Off というイニシアチブを導入しました。社員は 1 年間で最大 3 日間、希望の慈善事業でボランティア活動を行うことができます。

  • 2023 年度の社員のボランティア時間は、53,600 時間を超えています。 

  • 社員のボランティア時間は Workday の寄付金に相当します。2022 年度と 2023 年度は、社員のボランティア時間に相当する 120 万ドル以上が非営利団体に寄付されたことになります。 

  • 慈善活動を通じて寄付を行う当社のプログラムでは、社員 1 人あたり年間で最大 1,000 米ドル相当の寄付を行っており、 2013 年以降の寄付金の合計金額は 1,230 万ドルに上ります。2023 年度の寄付金は 190 万ドルを超えています。 

Workday Foundation の取り組みも、当社が社会にもたらす影響の重要な一部を担っています。Workday Foundation は自然災害に対応する団体に対し、長年にわたって毎年寄付を行ってきました。当社はこの予防的な助成金のポートフォリオを拡大し、公衆衛生や社会正義への取り組みを行う非営利団体も対象に含めることにしました。予防的な投資により、各組織は問題の発生時に迅速な対応が可能になります。

また、化石燃料からグリーンな代替燃料への移行に伴い、今後のグリーン ジョブに備えて、従業員のスキル再習得が必要になります。Just Transition 助成金を含め、当社は各組織に 100 万ドルを投資し、新たなグリーン ジョブを担う従業員を再教育しています。

Workday Peakon Employee Voice のフィードバックに関するレポートによると、当社はビロンギングと満足度において業界ベンチマークの上位 10% に含まれています。

ガバナンス

Workday は世界で最も倫理的な企業の 1 社となるべく努めています。Ethisphere 社は 2021 年2022 年2023 年に連続して「世界で最も倫理的な企業」に Workday を選出しています。 当社は政策立案者、規制当局、業界パートナー、非営利団体と協力し、エンタープライズ ソフトウェアの信頼性を築き、成長とイノベーションを可能にする政策を提唱しています。

当社は 10 年近くにわたり、信頼性の高い AI や ML のイノベーションを創出することに投資してきました。そうすることで、人間の可能性を拡大し、社会にポジティブな影響を与え、公正さを促進し、データのプライバシーや保護を提供しています。2022 年には、データ科学者、社会科学者など、当社の多様なグループで構成された「Responsible AI (責任ある AI) チーム」を立ち上げ、Workday が倫理、お客様の信頼、グローバルな AI 規制を重視しつつ AI/ML テクノロジーを提供する方法を検討しています。倫理的な AI や ML の原則が当社のイノベーションの指針となっているため、当社は米国、EU、カナダ、アジアにおける AI 政策の策定において建設的な役割を果たしています。当社は AI や ML テクノロジーに対する信頼を築き、イノベーションを支援する政策の策定をサポートしています。

Workday の価値は今後も Workday の取り組みの指針となります。当社は引き続き、社員、お客様、パートナー、コミュニティと緊密に協力し、あらゆる人々にとってより明るい職場と、より良い未来を創造することに全力を尽くしていきます。Workday はこれまでの活動に誇りを持っていますが、やるべきことはまだ残っています。さらなる活動について皆様にご報告できることを楽しみにしております。

Workday がもたらすグローバルな影響の詳細については、『グローバル影響レポート (2023 年)』の全文をご覧ください。

1炭素排出量実質ゼロ目標の対象範囲には、グローバル スコープ 1、スコープ 2: 市場ベース、スコープ 3: 市場ベース、データ センター、非 IT、スコープ 3: 出張、スコープ 3: パブリック クラウド排出、スコープ 3: サービス付きオフィスが含まれます。

2Workday Peakon Employee Voice では、社員エンゲージメントの測定が Net Promoter Score に関する主要な質問「あなたが [会社名] で働くことを人に勧める可能性はどのくらいありますか?」に基づいて行われます。 この質問は、強固なベンチマーキングを提供しているお客様の組織でも使用されます。Workday は 2022 年度および 2023 年度にわたり、社員エンゲージメントにおいてテクノロジー ソフトウェア/サービス業界のベンチマークの上位 10% に入っています。

さらに読む